第五十二話 井上大佐!バイオリン重いぞ!!その十四
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「わかったわね」
「はい、わかりました」
「悪口は言わないです」
「これからは奇麗な言葉を使います」
「そうします」
「お願いね、それじゃあね」
ここまで話してだ、そのうえで。
瞬は再び立ち上がった、その彼女を全世界が拍手で迎えた。
その瞬を見てだ、二人は言った。
「何なんだよ、一体」
「俺達とは全然扱いが違うな」
「こんなに扱い違うとかな」
「どっちが主役かわからないだろ」
「その話はもう止めない?」
瞬もいい加減飽きてきたのだろうか、こうしたやり取りに。
「そもそもあんた達は人気がない主人公って設定なんだから」
「嫌な設定だな」
「最悪な設定だな」
「主役は強くて人気があるものだろ」
「某男塾みたいにな」
強いうえに読者アンケートでもいつも人気トップだった。実は週刊少年ジャンプの読者人気アンケートでは主役が一番人気というのは少ない傾向がある。
「それがこうかよ」
「全く恐ろしい主役を持ったものだぜってないのかよ」
「作者プラシド=ドミンゴが陛下に深々と頭下げてる時にガチで思ったけれどな」
「全く恐ろしい国家元首を持ったものだってな」
本気で思った、その映像を観た瞬間に。
「徹底的に嫌われる主役か」
「俺達にとって嫌な設定だな」
「こんな設定さっさと変えろよ」
「最終回間際でもな」
「モテモテの無敵主人公にしろよ」
「知能指数六〇〇でスポーツ万能だよ」
一号の設定である。
「柔道五段、空手八段とかな」
「こういう設定にしろ」
今度は二号である。
「さっさとそうしろ」
「最終回間際でもな」
「某ゴルゴダの十三番目のスナイパーなんかあのキャラでモテモテだぞ」
「サイボーグみたいで下着は白ブリーフなのにな」
所謂童貞パンツと呼ばれているらしい、白ブリーフは。
「何であんなにもてるんだよ」
「人が後ろに立ったら殴るんだぞ」
「あんな変なキャラでももてるんだぞ」
「じゃあ俺達ももてさせろ」
こう文句を言うがだ、しかし。
その二人にだ、今回の判定役である池田さん(モブです)が立花慎之介さんの声で言って来た。
「いつものグダグダした話はいいか」
「ああ、もうな」
「止めるからな」
「わかったらはじめるぞ」
「よし、阪急ブレーブスの心を胸に」
「西本幸雄さんのお心はここにもあるぜ」
阪急と近鉄双方にだ。
「サブマリン投法で行くぜ!」
「山田久志だ!」
「ちなみに被本塁打は歴代二位!」
「一位は鈴木啓示!」
「どっちも三位以下を信じられない数字で引き離してるぜ!」
「二人合わせて被本塁打千本オーバー!」
信じられないが本当のことである。
「その片方サブマリン投法だ!」
「それでバイオリンも弾くぜ!」
「アンダースローでバ
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