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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第175話(インターミッションU終了)
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の狙いが何かありそうだが……」

「”身喰らう蛇”……一体何を目的としている組織なのでしょう?」

アリサとガイウスと共に考え込んでいるセレーネは不安そうな表情をした。



「どちらにせよ、彼はこれだけの事件を起こして見せた……油断できない連中なのは、間違いないだろう。次に出会う時の為にも、俺達はもっと成長しないとな……!」

「うん、頑張らないと!」

「フフッ、リィン。どうやら老師の宿題は解けたようだな?」

決意の表情のリィンの言葉にエリオットは力強く頷き、微笑ましそうに見守っていたシュバルツァー男爵はリィンに尋ねた。



「はい……正しいかどうかはわかりませんが、今まで俺は自分の中にある得体のしれない”何か”を畏れ……どこかで自分を誤魔化していました。父さんと母さん、そしてエリゼとエリスに後ろめたく思うあまりに……

「リィン……」

複雑そうな表情で語ったリィンをルシア夫人は心配そうな表情で見つめた。

「でも、やっぱり俺は俺自身の真実を無視できません。この身に眠る得体のしれない”力”がなんなのか……そして12年前、俺を吹雪の中に残して行ったのは誰なのか、知りたい……それが偽らざる本心です。」

「兄様……」

「エリス、心配しないでくれ。俺はどこにも行かないからさ。」

「え……」

「俺が俺を知りたいのは真の意味で”リィン・シュバルツァー”でありたいからだ。胸を張って大切な家族の一人として……そして仲間の一員である為に、俺は何としてでも真実を見つけたいと思うんだ。」

「どんなに厳しい真実だとしてもか?」

決意の表情で語ったリィンの話を聞いたシュバルツァー男爵は真剣な表情で問いかけた。



「はい。受け止めるだけの器を養って見せます……!トールズ士官学院で、みんなと共に成長する事で。」

「そうか……いい仲間を持ったようだな。―――合格だ。これを受け取るがいい。」

リィンの答えに満足したシュバルツァー男爵は懐から巻物を取り出した。



「この巻物は……」

「八葉一刀流”中伝”目録。お前が剣の高みに可能性を示した時に渡して欲しいと、先日ユン老師から託されていたものだ。」

「老師が……!」

シュバルツァー男爵の説明を聞いたリィンは目を見開いた。

「ハハ、彼もお前の成長を期待してくれたのだろう。謹んで受け取るがいい。」

「確かに……賜りました。」

シュバルツァー男爵が持つ巻物を受け取ったリィンは嬉しそうな表情になった。



「よかったね、リィン!」

「おめでとうございます、お兄様!」

「受け取ったからには今後は一層励む事だな。」

「ああ、勿論だ!」

エリオットとセレ
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