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異世界にて、地球兵器で戦えり
第二十話 もう一つの帝国の姿
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希望した。未だに情報省でも少ない情報源で一介の軍人が、こちらの対応に対して満点に近い対応を知る事が出来た事に不明点が多いが、この事実を知った国防省と情報省の上層部は、伊丹二尉を第一危険人物と判断した。実際に怠け者である事は俺でもわかるが、恐ろしい程の先見性がある男だ。」

「どうして俺が呼び出されたのか理解しましたよ。伊丹二尉との接触が多い俺に、伊丹二尉の先見性の秘密を暴けって事ですか?」

「ああ、こっちも出来る限りの対策は練るが、本人と警戒なく接触して情報を得るにはお前が一番だ。これからも引き続きお前の部隊は、伊丹二尉が率いる第三偵察隊と行動してもらう。お前の重要性は増した。これからは伊丹二尉は上層部にとって無視できない存在だと理解しろ」

こうして島田はアカツキ帝国の軍上層部と情報省が伊丹を警戒している事を知った。ただし、これは伊丹レポートで転生者や未来人に対する対策書で伊丹が書いた対処法を的を得ていたなど彼は知らなかった。この転生者や未来人の部分は、政府高官が厳重に秘密にしているからだ。

何故って?それは簡単だ。こんなネット小説にありきたりな設定を本気で信じて対処しているなど、政府高官は恥ずかしくて知られたくもないからだ。そんな事実を知らないアカツキ帝国政府や軍上層部は、伊丹を一見怠け者を演じているが実際は、とてつもなく切れる刀のような軍人という印象を与えた。

もし伊丹がアカツキ帝国の軍上層部や情報省の評価を聞けば「いやいや。買いかぶり過ぎ」と、答えるだろう。

こうして伊丹は、自分が知らない所で勝手に危険な相手であるという称号を頂いたのであった。
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