戦争とは外交の一形態である
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の中で立ち上がって激昂した女生徒が一人。
たしか、遠坂凛だったか。
「ちょっと待ちなさいよ!
あなたこんな場所で……」
「こんな場所で無いと話せないような所から私は派遣されているのです。
今回、あなた方に集まってもらったのは、この学校の魔術師および魔術師関係者でこちらが把握している方々です」
「衛宮っ!
お前魔術師だったのか!」
「慎二こそ魔術師だったのか!?」
モニター向こうで起こっているのは、暴露による混乱だった。
魔術師は神秘を秘蔵するがゆえに、身内ですら身バレを避ける傾向がある。
とはいえ、この暴露の結果遠坂凛は激昂し、沙条綾香は彼女を宥め、間桐慎二と衛宮士郎の二人は驚きで困惑しているという感じか。
間桐桜だけが表情を見せていないように見えた。
「あー。
そろそろ落ち着きましたか?
端的に言います。
聖杯戦争の事を知っていますか?」
私の一声にぴくりとしたのが三人。
遠坂凛、沙条綾香、間桐慎二か。
見た感じだと衛宮士郎は何も知らないみたいで、間桐桜は表情が読めない。
「じゃあ、とりあえず簡単にまとめたものをFAXで送りますので、みんなで読んでくださいね」
「だから待ちなさいよ!
あんた何を考えているの!?
こんな場所で、こんなにあっけらかんと、神秘の秘蔵はどうなっているのよ!!」
遠坂凛が私の言葉を遮って叫ぶ。
ある意味彼女が魔術師としてキレてくれる事で、こちらの異様性は認識できただろう。
彼女に感謝しつつ、私はアンジェラ書記官に目配せし、彼女はウインクで返事をする。
では、こちらの正体を明かすことにしよう。
「ああ。
失礼しました。
こちらの自己紹介がまだでしたね。
我々は政府機関の者です」
「「「「…………」」」」
魔術師とその関係者である彼らをして政府機関からお話が来るとは思っていなかったみたいで、皆一様にどういう顔をすればいいか迷っているのが見える。
混乱が収まっていないので、情報を小出しにして彼らの思考を誘導してみよう。
「具体的に言うと、この国の色々内緒にしないといけない部署の者です」
「というと、CIAみたいな?」
口を挟んだのは衛宮士郎か。
アンジェラ書記官の方を見ると、言われ続けているらしく『はいはいCIACIA』と顔で語っている。
まあ、映画やコミック等のフィクションで大活躍だからなぁ。CIAは。
「そんな所です。
もちろん、CIAともお付き合いがありますよ」
「何でそんな所が、聖杯戦争なんかに口を挟むんだよ!」
キレた口調で間桐慎二が叫ぶ。
モニター越しに彼らを見ているのも、彼らが聖杯戦争参加者になった場
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