暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic1-F移ろいゆく季節〜The First Secret〜
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した壱式。小さな埃などを吸い込むための物。もう1つは業務用掃除機(あの大きな円柱型のやつ)をモデルにした弐式。キャスター付きだから自動で動いて、壱式では処理しきれない大きなゴミを、マニピュレーター2本で拾い上げて背部に連結されたゴミ箱に捨てるという機能を持ってる。
≪≪≪某、参上≫≫≫
噂をすればなんとやら。ドゥーエさんと話をしてると、壱式が3機とやって来た。壱式と弐式には言語機能を付けておいた。使用言語は侍言葉。発案者は時代劇が好きなシャルちゃんで、使用音声も立候補したシャルちゃんとアリシアちゃんの声を録ったものだ。
≪≪≪推して参る≫≫≫
「お掃除ご苦労さま」
≪苦しゅうない≫
≪恐悦至極≫
ドゥーエさんが労いの言葉を掛けると、ドゥーエさんの側に向かっていた2機がそう返して掃除を始めた。
「あ、今退くね」
≪かたじけない≫
私がそう言って席を立つと、もう1機がそう言って私の足があった場所を掃除し始めた。インテリジェントデバイス程の知能は無いけど、簡単な応答くらいは出来るようにした。これが結構好評で、特にドクターやセインは、侍言葉を真似しちゃうほど気に入っちゃってる。ちなみにシャルちゃんとアリシアちゃんにも人気だ。
そんな予想外の人気者になってる壱式の掃除の様子を横目に、ちゃちゃっと作業の続きをやってると・・・
≪猪口才な≫
≪小癪な≫
≪洒落臭ぇ≫
何かしらの問題が発生した場合に発せられる音声が聞こえてきた。そっちに目を向けるとデスクの陰に壱式3機が固まっていた。様子を確認するために席から断とうとしたら「私が行くわね」ドゥーエさんがヒールを鳴らして向かって行って、「ちょっとごめんなさいね」壱式3機を散らした。
「お菓子の
空き袋
(
ゴミ
)
・・・?」
ドゥーエさんがそう漏らしたのが聞こえた。ドゥーエさんがしゃがんでそのゴミを拾おうとしたら・・・
≪あいや、待たれい≫
≪御無体を≫
≪某に成敗をさせて候≫
壱式たちが止めに入った。壱式たちはどうも掃除ロボットとしてのプライドが高いというか。開発者の私もビックリ。自分たちのスペック以上のゴミも処理しようとして、結果ゴミを詰まらせてフルメンテ、なんてことも何度かあった。さすがにそう何度も同じ轍は踏んでほしくないから、「開発者命令〜! 壱式〜、たいきゃ〜く!」命令を出す。
≪無念でござる≫
≪是非も無し≫
≪余儀ない≫
ゴミ処理を諦めた壱式たちが他の場所の掃除を終えて、ここ第2研究・開発室から出て行った。ドゥーエさんが「すずかの出したゴミではない、わよね?」そのお菓子の空き袋を摘み上げて私に見せてきた。
「はい。そう言った物を持ち込むこともしないですし・・・」
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