第5章
冥界合宿のヘルキャット
第104話 怒号の緋幻龍
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カラカラカラン。
私の視界にある物が映り込んだ。
それは、何かの入れ物みたいな物で、フェニックスの紋様が刻まれており、イッセー兄の懐から転がり出てきた。
「フェニックス!?」
なんでイッセー兄がそんな物を持っているのかは分からなかったけど、私は一抹の望みに縋り、それを手に取り、中に入っていた物を取り出す!
「ッ!?」
入っていた物を見た私は慌ててイッセー兄の胸に耳を当てる!
トクン。
私の耳に入ってきたのは、イッセー兄がまだ微かに生きている証である心音だった。
ー○●○ー
「ハァハァハァ…」
僕達の情け容赦の無い一斉攻撃によって、神喰狼は崩れた岩の下敷きになり、それきり動かなくなった。
……倒した…のか……?
「オーディンめ、わざわざトールの戦槌など持ち出すとは、小賢しい。神喰狼、その忌々しい玩具を噛み砕け!」
ギャオオォォォオオオオオン!
悪神ロキの命令を告げた瞬間、岩を跳ね除けて神喰狼が遠吠えを上げる!
なんて奴だ!あれだけのダメージを受けてもまだ動けるのか!
「いけない!?」
神喰狼がミョルニルの方へと行ってしまう!
あれを破壊されたら!?
ガシャンガシャン。
『ッ!?』
グルルルルルル!?
神喰狼がミョルニルへと差し迫ろうとした瞬間、神喰狼の足下に魔法陣が現れる、魔方陣から鎖が飛び出て、神喰狼を拘束してしまう!?
「……これはどう言う事だ?」
「魔法の鎖グレイプニル!?何故ここに!?」
「私達が用意したにゃん」
聞き覚えの無い女性の声が聞こえ、そちらへ視線を向けると、そこには黒い着物を着た猫耳の女性がいた!
「姉様!」
小猫ちゃんが驚愕の声を上げる。
そうだ、資料でしか見た事無いけど、あれは小猫ちゃんのお姉さんである黒歌だ。
「白音、その姿、ようやく自分の力を認めたって訳?」
「……私は姉様の様にはなりません!」
「さぁて、どうかしらねぇ。私達は心に安らぎを持てない戦闘種族。いつかは貴女も…」
「黒歌黒歌、可愛い妹との会話を楽しんでるとこ悪いけど、悪神殿がめっちゃ睨んでるぜ」
黒歌の隣に日本刀を帯びた長い茶髪を朱乃さんの様に結んだ男性が現れる。
男性の言う通り、悪神ロキは小猫ちゃんのお姉さんと男性の事を睨んでいた。
「極東の妖怪風情がどう言うつもりだ?」
悪神ロキが二人目掛けて魔法による攻撃を放つ!
パキャァァァン!
「……誰だ?」
悪神ロキの放った攻撃が新たに現れた人
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