第5章
冥界合宿のヘルキャット
第104話 怒号の緋幻龍
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んな……!?」
「……イッセー先輩が……!?」
「……イッセー君が……」
……イッセー君が死んだ。
「……兵藤、嘘だろ……?」
その事実にほとんどの者が茫然自失となってしまう。
「起きて、イッセー?起きなさい、イッセー?」
「起きてよ、イッセー兄?目を、目を開けてよ?寝ちゃダメだよ?寝ちゃ…ダ…メ……っ、うあああああああああああ!?!?!?」
……戦場に千秋さんの泣き叫びが木霊する。
『ッ!!』
千秋さんの泣き叫びを聞き、僕を含め、この場にいる部長を除いたグレモリー眷属のみんなや教会組の紫藤イリナさんや神田ユウナさんが一斉にイッセー君をあんな風にした神喰狼へと怒りと殺意を向ける!
「貴様ァッ!?許さぁんッ!!」
「よくもッ!!」
「イッ君をッ!!」
「ヤァアアアアッ!!」
「ウアアアアアアッ!!」
「ハアアアアアアッ!!」
僕の聖魔剣によって身動きが取れない神喰狼を一心不乱になって聖なるオーラ、光力、炎、剣戟、雷光で攻撃する!
よくも!?よくも!よくも、イッセー君をッ!!
僕達の一斉攻撃で苦悶の雄叫びを上げる神喰狼だったが、僕達は一切構うこと無く攻撃し続けた!
ー○●○ー
いや、いや、いや、イヤ、イヤ、イヤ、イヤ、嫌、嫌、嫌、嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌!?いやあああッ!?!?
嫌だよ、イッセー兄!?死なないでよ!?
死なないって、ずっと一緒にいるって約束したのに!
お父さんとお母さんが死んで、今度はイッセー兄が死んじゃうの!?
部長が動かないイッセー兄に何かを呟いていたけど、私の耳には一切入ってこない。私はもう、イッセー兄の死と言う事実で頭の中がグチャグチャだった。もう、他の事がどうでも良いとさえ思ってしまっていた。
ふと、そんな状態でイッセー兄をこんな風にした神喰狼の方を見ると、他のみんなに一斉に攻撃されていた。
みんなの表情から、イッセー兄をこんな風にした神喰狼に対する怒りと殺意が感じられた。
殺す。ころす、ころす、ころす、コロス、コロス、コロス、コロス、殺す、殺す、殺す、殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!!!あの狼を殺す!!
ドクン。
思考が殺意だけで満たされた瞬間、心の奥底でドス黒い力の塊みたいな物の存在を感じた。手にした瞬間、絶大な力を得られる、そんな予感があった。でもたぶん、そうすれば私は私じゃなくなるかもしれない、そんな予感もあった。なんでこんな物が私の中にあるのかは知らない。でも、もうなにもかもどうでも良く、あの狼を殺せればそれで良いと思っていた私は迷わずそれに手を伸ばす。そして、私の手がそれを掴もうとした瞬間…。
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