機動戦艦ナデシコ
1327話
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る格納庫の内の1つだった。
既に出撃命令は出ているので量産型Wはシャドウへと乗り込んでいるし、メギロートの方も出撃準備は整っている。
また、ニヴルヘイムにある格納庫は今俺がいるここだけではない。
小さな街とでも呼べる機動要塞なだけに、他に複数の格納庫を持っている。
現在はそこでも出撃の準備をしているし、当然シロガネの格納庫でもメギロートやシャドウは出撃の準備をしているのだろう。
「では、アクセル。私も準備をさせて貰う」
そう告げ、パイロットスーツへと着替えに向かうスレイ……と思ったが、数歩進んだ後でこちらへと戻ってくると、有無を言わさず俺の唇へと自分の唇を重ねる。
「マリューだけだと少し贔屓だろう? それに、私はこれから前線へと向かうのだから、少しくらいはいいと思わないか?」
「いやまぁ、それでスレイが楽に戦えるのなら全く問題ないけど」
「だろう?」
そう言うと艶やかな笑みを浮かべたスレイは去って行く。
その後ろ姿を見送ると、俺もまた空いている場所へ向かって空間倉庫からニーズヘッグを取り出す。
……スレイも随分女らしい仕草をするようになってきたな。
『アクセル? 出撃準備はいい?』
「え? あ、ああ。勿論いつでも出撃出来るぞ」
ニーズヘッグのコックピットで機体を起動させていると不意に映像モニタにマリューが映し出される。
『……どうしたの? 何だか慌ててるようだけど』
「いや、ちょっとスレイにしてやられて驚いただけだ」
『なるほどね。まぁ、その件はとにかくとして、そろそろ出撃出来る? あのサツキミドリ2号だったかしら。ナデシコが援護してるけど、結構ピンチよ?』
「だろうな」
ナデシコが幾ら強力なグラビティブラストを持っていても、木星蜥蜴にもディストーションフィールドを装備した機体が出て来た以上、そう簡単に圧勝は出来ない。
また、サツキミドリ2号を守りながら戦うというのも、ナデシコには不利な方向に働いていると言えるだろう。
防衛戦という意味では、俺達がサツキミドリ2号から出航しようとした時と同じようなものだが、場所が違う。
あの時のナデシコはサツキミドリ2号のすぐ側で戦う事が出来ていたが、今は木星蜥蜴の向こうにサツキミドリ2号がある形だ。
これは、挟撃や背後からの奇襲という意味では有効ではあるが、ナデシコの場合は下手にグラビティブラストを発射出来ないという事も意味している。
下手にグラビティブラストを撃てば、サツキミドリ2号にすら被害を与えてしまうのだから。
そう考えれば、寧ろ前回のサツキミドリ2号防衛戦と比べれば圧倒的にこっちの方が難易度は高いだろう。
「ナタルなら分かってると思うけど、一応伝えてくれ。まずは木星蜥蜴の包囲網を突っ切って、サ
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