第111話
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ゼの申し出にユリアはお礼を言った。
「アルセイユはそれでいいとして問題は、この都市のどこかに存在する”輝く環”の方だろうね。どうやら”結社”の方は着々と準備を進めているようだ。」
「はい……。彼らの手に”輝く環”が渡ったらどのような事になってしまうか……」
オリビエの推測にクローゼは不安そうな表情で頷いて答えた。
「まあ、どう考えてもロクな事にはならないでしょうね。今までの事から判断する限り。」
「ヘッ……違いねえ。こりゃ、すぐにでも動いた方が良さそうだな。」
「だが、闇雲に動いたらかえって混乱を招く恐れがある。ここはやはり、探索班を組むべきだろうな。」
「確かに……。まずは移動ルートを確保しないと”輝く環”も探しようがないしね。」
「………………………………」
仲間達が話し合っている中、ヨシュアは黙って考え込んでいた。
「どうしたの、ヨシュア?」
「いや……何でもないよ。―――とりあえず、探索班にはバックアップも必要だと思います。アルセイユに戻ってきたらすぐに交替できるようにするのが望ましいかもしれません。」
「そうだな……。私も探索に加わりたいところだが、今はアルセイユの修理が急務だ。当面の役割分担を話し合う必要があるな。」
ヨシュアの提案にユリアは頷いて答えた。
「うん、それがいいかもね。」
エステルもそう呟いたその時
「……失礼する。」
「あ、リウイ。それにイリーナさんとシェラさんも。」
リウイ、イリーナ、シェラが会議室に入って来た。
「陛下。そちらの方は無事到着されたのですか?」
会議室に入って来たリウイにクローゼは尋ねた。
「ああ………それにしても随分、手酷くやられてしまったようだな。」
「はい、お恥ずかしながら。………あの、陛下。恐れ多いのですが実はお願いがございまして……」
自分が尋ねた言葉に頷いているリウイに決意の表情になったクローゼが話しかけた。
「わかっている。修理の為の人手なら、シェラと相談してくれ。……必要な人数は出すよう指示してある。」
「かたじけない。……シェラ将軍、後程”モルテニア”に相談の為に伺ってもよろしいでしょうか?」
「構いません。リウイ様の指示により”モルテニア”内にいる全員に”アルセイユ”の乗組員達を無条件で通すよう、通達がしてありますので。」
ユリアに尋ねられたシェラは淡々と答えた。
「それともしよければ探索班に私達も加わってもいいですか?」
「え……そりゃありがたいけど、イリーナさんも戦うの?転生する前は魔術を使って戦う事はできたようだけど……」
イリーナの申し出を聞いて驚いたエステルはイリーナを見て尋ねた。
「ええ。
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