第106話
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人に任されてな。ヒマになったから引き受けたってわけだ。」
「ヴァルター……貴様。」
ヴァルターの話を聞いたジンはヴァルターを睨んだ。
「……話は分かりました。ならば、わたくし1人を虜囚にすれば済むことでしょう。どうかクローディアは解放していただけませんか?」
「いけません、お祖母様!囚われるならば私が……」
「ふむ、確かに教授の注文はどちらか1人だったはず……。さてさて、如何したものか。」
女王の申し出と、女王の申し出を聞いて血相を変えたクローゼの申し出を聞いたブルブランは頷いた後、2人の顔を交互に見て考え込んだ。
「あら、たしか貴方は姫殿下にご執心ではないの?」
「フフ、籠の中の鳥にはいまいち魅力は感じなくてね。まあ、囚われていてもなお輝く気品を見てみたい気もするが……」
ルシオラに尋ねられたブルブランは口元に笑みを浮かべて答えた後、クローゼを見つめた。
「………………………………」
見つめられたクローゼは黙ってブルブランを睨んでいた。
「あ、あんたたち……いい加減にしなさいよね……。そんなこと……絶対にさせないんだから!」
「クク、笑わせるな。仮に人質がいなかったとしても俺たち全員に勝てると思うのか?」
「くっ………カファ……モガ。」
ヴァルターの挑発に乗るかのようにエステルはカファルーを召喚しようとしたが、ヨシュアに手で口を塞がれて召喚を中断した。
(……抑えて、エステル。確かに君の使い魔――特にカファルーやクーを出せば、勝機はあるけど……下手をすればクローゼ達を盾に使われるかもしれない。ここは2人を取り返す隙を窺うしかない。)
(で、でも……)」
「フフ、無駄だヨシュア。あるいは君の隠形なら我らのスキを突けただろうが……」
「そうして姿を見せた状態では私たちの隙を突くのは不可能よ。いくら”漆黒の牙”でもね。」
小声でエステルに何かを言っているヨシュアにブルブランとルシオラは忠告した。
「……そうだね。でも隙を突くのは僕がする必要もなさそうだ。」
忠告されたヨシュアは静かに答えた。
「なに……」
ヨシュアの言葉にブルブランが驚いたその時、突然執行者達の横から一人の男性が斬りかかった!
「フッ!」
しかしブルブランが攻撃を防いだ!
「えっ……!?」
突然現れた男性を見たエステルは驚いた。
「やあ、みんなご苦労だったね。―――陛下、殿下。遅くなって申し訳ありませんでした。」
男性――シードは口元に笑みを浮かべて答えた。
「わあ……!」
「シード中佐……」
「……よく来てくれました。」
シードの登場にティータは明るい表情をし、クローゼは驚き、女王は
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