【SEED】ボンサイ操縦者のボヤキとアガキ
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人口24万3721名、うち全員が民間人。兵器などないし争いとも無縁で、ただコーディネーターが連合の奴隷でないことを示すために製造したささやかな食糧生産プラント。それが、たった今、目の前で粉砕された。
C.E.70年2月14日――世界の流れを変えた史上最低の一回戦。
それは、同時に俺がこの血で血を洗う地獄の戦争に片足どころか全身を浸す羽目になる運命を決定づけたものだったと言えるだろう。同僚はナチュラル排斥の声を強め、ナチュラルはコーディネーターを宇宙の化け物だと弾劾する。愚かしき対立の二重螺旋を織り込んで、世界は悪夢のシナリオへ突き進もうとしてる。
「………カリグラ、そろそろヘリオポリス周辺に到達するぜ?」
「わぁってるよ。赤服のおぼっちゃん達をエスコートしろってんだろ?」
俺は知っている。この先に何が起こり、誰を失うのかを。
だが俺はそれに絶望も希望もしちゃいない。要は、なるように世界はなるのだ。
だったら俺はこの世界で俺であることを演じきってしまえばいい。
「………ところでミゲル、俺のプレゼントした盆栽ちゃんと育ててるか?」
「ああ、アレ。いやー無重力環境のせいで枝があらぬ方向に延びまくっちゃってさー!剪定してるうちにだんだん芸術的な形になってきたからあれはあれでいいとして、次の盆栽でもっと芸術的な盆栽育てたくなってきたわ!!」
(冗談であげたんだけどこいつ本当に盆栽マスターに近づいてきたな……盆栽、案外流行るかもしれん)
転生者であるこの俺、カリグラ・タキトゥスの波乱の人生が幕を開ける。
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