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【SEED】ボンサイ操縦者のボヤキとアガキ
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、当然と言えば当然だがヤキン・ドゥーエ戦役開戦当初では現行の汎用兵器としては最高水準を誇っていた。なにせジンはプラントが苦心と試行錯誤の末にやっと完成させた世界初の量産型モビルスーツなのだ。後に多くのヴァリエーション機を生み出し、ゲイツシリーズやニューミレニアムシリーズ第一弾のザクの雛形ともなったジンは、意外に高いポテンシャルを秘めている。

 戦争中期から後期にかけては後継機のシグーなどに押されていたものの現場では最後まで頼られ続けたという事実が、この機体の安全性の高さを物語っている。その高い信頼性からか、傭兵や宇宙海賊の間でも無茶なカスタマイズをしてもきちんとポテンシャルを発揮していた。
 ブレイク・ザ・ワールドではザラ派残党のジン・ハイマニューバ2型が最新鋭機と互角以上に渡り合ったし、あの傭兵サーペントテールのブルーフレームさえアサルトシュラウド装備のジンに一度不覚を取っている。

 長くなったが、つまりジンというMSは非常に長く使われたいい機体なのだ。

「こなくそぉ!!」

 正面から迫るメビウスのリニアガンの車線から逸れつつ、ジンのマニュピレータに握られた重突撃機銃が器用に敵を捉え、火を噴く。鋼鉄の弾丸を浴びたメビウスはバッテリーパックに被弾したのか激しいスパークと共に爆散する。パイロットは恐らく即死だろう。
 すぐさまの傍で周囲を索敵すると、別のメビウスがミゲルの重斬刀で斬られているのを見る。コクピットに直撃し、機体は爆発せずにコントロールを失ってあらぬ方角へと飛び去っていった。ハイネやクルーゼ隊長も見事にジンを操って敵を撃破していく。レーダーを見れば敵の第一陣は既に壊滅状態だった。

「意外とやればどうにかなるもんだ……」
「ほら見ろ、アガリ症なんぞ嘘じゃないか。しっかり敵を叩き落としやがって!」
「茶化すな!司令部からの通信は!?」

 言いながら機銃の弾倉を入れ替える。戦闘開始からそれなりの敵を倒したので残弾に不安があるし、次からにはミゲルのように重斬刀も使おうと内心で決めた。少し離れた場所のハイネとクルーゼも二人の周囲に戻って来た。

「第二陣の接敵までにはまだ時間がある。大人しく待ち構えていようではないか」
「流石にお前らは落ち着いてるな……向こうじゃはしゃぎ過ぎた連中を諌めるのが大変だったぜ。カリグラみたいななんちゃってアガりじゃなくて本物のアガりだからな」

 どうやら二人のいた宙域の近くでパイロットがパニックを起こしていたらしい。機体を加速させ過ぎたせいでGに押されてパニックになったり、アドレナリンの出し過ぎで敵もいないのにトリガーを引き続けて危うくフレンドリーファイアしそうになったりしていたようだ。見れば敵を倒したにもかかわらず隊列は若干乱れている。
 圧倒的優位での戦闘とはいえ、や
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