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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜風雪の忍と光の戦士〜
第三話 手合せ ―ファーストバトル―
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のの、まだ紗那の姿を見つけることができていない。
【……マスター、とにかく一度どこかのビルの屋上に降りて周囲を探索しましょう。このまま空中に留まっていてはいい的です】
「……あぁ、そうだな。んじゃ一番高いあそこにしよう、少なくとも上のビルから襲われることは防げるし」
ようやく疾風も気を取り直し、ステージの中央付近にある一番高いビルに降り立った。リラを構えつつ周囲を見回して、発見次第撃とうと紗那を探し始める。
「……とはいえ、有利不利は俺も紗那も似たようなもんだよな……こうビルが並んでちゃ視界が悪くて遠距離攻撃のターゲットは見つけにくいし……近距離戦でも接近するまでに迂回が必要そうだし」
【そうですね……とはいえ、射撃戦をする場合はこちらの方が不利でしょうか。ビルを遮蔽物にして奇襲されると厄介ですから】
「ま、そうなったら俺も接近戦に切り替えりゃいいだけだしな」
そう言いつつ、全方位をチェックし終えた疾風。が、紗那を発見することができない。さてどうするか……と、思案しつつ目を前後左右に配る。
「さってと……ん?」
ふと、疾風は自分の足元を見た。直上の太陽から降り注ぐ光で、影が伸びている。疾風の左前方に向かって、少し伸びて……
(……待て。太陽は真上なのになんで影が足元だけじゃなくて前に伸びて……!?)
「……!? やべっ!」
それに気づいた瞬間、疾風は即座に屋上の柵を蹴って思い切り前に飛んだ。直後、先ほどまで疾風がいた場所を光の風が走り抜け、ビルを垂直に貫いていった。
【マスター! 一体……!?】
「やられた! あいつ、俺たちが下に注意を向けてる間に上空に飛んで待ち伏せしてやがったんだ! ビルの屋上に俺たちが陣取るのを読んで……!」
【ということはあれは、紗那さんの突進攻撃……!?】
「たぶんな! 一瞬紗那の姿が見えた気がするし!」
言い合いながら、疾風は乱立するビル街を盾にするようにジグザグに飛行して紗那を撒こうとする。幸いその作戦は成功したようで、背後から彼女が追ってくる様子はなかった。ビルを背にして、一旦一息つく。
「……さて、どうしたもんかな」
【ファーストアタックを避けることはできました。あの攻撃の規模を見るに魔力消費も相応でしょうし、その点で言うならば一応こちらが有利ですが……】
「とはいえ状況は変わんねぇか。先に見つけた方が優位に立……」
【マスター、直上警戒!】
「は!?」
驚きつつも上を見ると、紗那が刀をこちらに向けて振り下ろしているところだった。疾風はすぐさまビルを蹴って回避し、銃口を向ける。が、紗那も急に方向転換をしてさらに疾風に向かってきた。
「なんだよ、やってくれたなオイ! あれは
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