第102話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
言葉を聞き、漆黒の馬に乗って敵軍を睨んでいたリウイはメンフィル兵達の方に振り向き、鞘からレイピアを抜き、そして全身にすざましい”覇気”を纏ってレイピアを高々と空に向かって掲げて叫んだ!
「これより我らメンフィル軍はゼムリア大陸の盟友、リベール王国の都市、ロレントの防衛に移る!我等に仇名す愚か者共に一人たりとも街に入らせるな!この国を混乱に陥れようとする結社の者共に慈悲はいらぬ!兵は将を良く補佐し、将は兵を震い立たせよ!何人たりとも遅れることは許さんぞッ!!」
「オォォォオオォォォォォォオオオォォッッッ!!!!」
リウイの叱咤激励に応じるかのように、メンフィル兵達はそれぞれの武器を空へと掲げて辺りを轟かせる勇ましい雄たけびを上げた!
「ククク………ハーハッハッハッ!あれが噂に聞く”覇王”か!面白くなって来たぜ!」
その様子を見ていた敵軍の中にいた燃えるような赤毛を持ち、一際大きいブレードライフルを持った男性は凶悪な笑みを浮かべて言った。
「依頼では”時間稼ぎ”と言われてましたが、そんな気はさらさらないのでしょう?団長。」
「当然に決まっているだろうが、ザックス!”覇王”と殺り合える日を楽しみに待っていたんだぜ!」
猟兵――大陸西部最強の猟兵団――”赤い星座”の副部隊長――ザックスの不敵な笑みを浮かべた問いに、”赤い星座”の団長―――”闘神”バルデル・オルランドは凶悪な笑みを浮かべて答えた。
「それにしても副団長やお嬢、ガレスは連れて来なくてよかったんですかい?それも半分の部隊をむこうに残して。同じ依頼を受けた”西風の旅団”は全部隊を引き連れてきているのに。」
「………ああ。………てめえも感じているだろう、ザックス。”覇王”が出た瞬間、襲ってきた”死”の気配を。」
「!!………なるほど。”赤い星座”が壊滅しないよう、副団長達を残して来たのですね。」
バルデルの言葉を聞いたザックスは驚いた表情をした後、納得した様子で答えた。
「クク………さすがに相手が相手だからな。念の為に残してきて、よかったぜ……俺は最後まで楽しむがザックス。お前はいざとなれば、撤退しろ。」
「!?なぜですか、団長!」
「………いつか馬鹿息子が”闘神”を継いだ時、お前が必要だ。だからだ。」
「!!了解!」
バルデルの言葉を聞いたザックスは頷いた。
「クク………まあ、あくまで”もしも”の話だ。この俺がそう簡単に殺られると思っているのか?」
「まさか。………総員、思う存分に暴れろ!」
「オオオオオオオオオオッ!!」
ザックスの号令に”赤い星座”の猟兵達は凶悪な笑みを浮かべ、それぞれの持っている武器を掲げて叫んだ!
「クク………テメエの首…
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ