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レイフォン・アルセイフはロリコンだった。
第1話
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が全てじゃないしね」
「むむっ、そこを肯定する感じを見るに、やっぱりグレンダンの武芸者としての自信があるの? ほれほれっ、正直に言っちゃいなよぉ」
「おい、ミィ……」

 ミィフィはにやにやと笑う。相対的に、ナルキはミィフィを諌める。
 ナルキは感じたのだ。そして、問い詰めた自分に反省していた。メイシェンもこの会話の中で感じた。
 レイフォンが武芸を辞めた。その言葉を発する時に見せた彼の影を作った表情。誰だって話したくないことはぼちぼちとある。だから、これ以上聞いてはいけない。
 少なくとも、三日前に放浪バスで出会った人間、そして友人となったレイフォンとはまだ接した月日は短いのだ。幼馴染みはともかく、これから親しくなってから聞けばいい話。ミィフィだって、それに薄々気づいてはいるのだが。
 当の幼馴染みはナルキとメイシェンの心情とは裏腹に、興味津々にレイフォンの答えを待つばかり、食いついていた。

 対してレイフォンは淡々と答えた。

「どちらかというと自信はある……かな」

 ほうほう、とミィフィは何やらメモ帳を手にペンで書き込んでいた。ミィフィはさらに質問を重ねようとしたところに、ナルキは話を変えるべく、横槍を刺す。

「んんんっ……それより汚染獣から逃げれたようだな」
「……本当だ……なんか分からないけど助かったみたいだねぇ」
「ほん……とうだ。…………ほんとうに……良かった……」

 涙ぐんだメイシェンは緊張に張り詰めていた身体から一気にその緊張が抜けたのか、へたりと椅子にもたれかかる。

 レイフォンは窓を見やる。
 そこには汚染獣はいない。空も本来の青い色を取り戻し、先ほどの地獄絵図はもはや見る影もなかった。

 レイフォン達は話にこんでいたのか、気づけば乗客らの緊迫感もとっくの前に消え失せてたようで、陽気な話、雑談、笑い声でで溢れかえっていた。

 当然といえば当然だろう。

 汚染獣は鼻からからこちらを狙っていたわけでもないし、幸いにして放浪バスの存在にも気づいてはいなかった。
 汚染獣から逃走を図る際に、逆走をし、目的地のツェルニまでかなり遠回りをしたが、命と天秤をかけるなら別に気にはしない。
 ただこのままだと入学式ギリギリ遅刻確定かもしれない。入学式初っ端遅刻からの学生生活は人生ハードモードすぎる。隣にいる彼女達はまだしも、人付き合いがどちらかというと不得意なレイフォンとって非常に悩みどころであった。

 なんて、レイフォンは憂鬱気味に考えていた矢先、視線を感じた。

「………誰だ?」

 人間ではない。汚染獣でもない。
 決定づけるのは、この視線は生きてるものではない。機械のような精巧した何か。

「レイとん……どうしたの?」

 レイフォンの異変に気づ
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