三項目 『めいろ ー名無しの森ー』
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は、もはや見慣れた敵、ハンプティダンプティー。 レベルがひとつ高くなったのか、先ほどよりもひと回り大きい。
ヒャッハーーッ! と飛びかかってくるのを舌打ちをしながら叩き落とし、そこを一斉に袋叩きに処した。 しかし、先ほどからエンカウント率が高すぎる。
「■■■、なんか敵多くない?」
「……と言ってる側から!」
周囲にモンスターを表す赤い点が5個。 輪を狭めるようにして、近づいてくる。
そして、数秒後には霧の中から歪な笑みを貼り付けた極彩色のタマゴボディが現れた。
「あんたら、そっちを任せた!」
「ふむ、任された」
「■■、行くぞ!
「ふえっ!? え、え……うん!」
盾役がいないパーティで一度に多数を相手にするなら、一体ずつ引っ張って倒すのがセオリーだが、レベル差もあるので二手に分けて速攻を決めることを選ぶ。 それにちんたらやっていて、別の敵集団を引っ掛けたら目も当てられない。
カーソルの色が警戒の黄色から戦闘の赤色へと変わり、明確な敵意を向けてくるハンプティダンプティへと刀の柄へと手をかけながら、地を蹴る。
横一閃に放たれた抜刀は、三体を纏めて吹き飛ばす。 上手い具合に半分に分けられたハンプティダンプティは攻撃を加えられた三体はユーリへと狙いを定め、残りをマッドハッター達が迎撃する形となる。 予定通りだ。
注意を前方の三体へと向けれ、裂帛の気合と共に再び抜刀を繰り出す。
「ーーセアッ!」
互いの武器同士が激しく衝突すると、甲高い金属音が響き、押し負けた三体は揃ってのけ反った。 僅かの硬直時間のスキを埋めるように後方からシィが飛び出し、凶刃を振るう。 ライトエフェクトを帯びた刃がそれぞれを切り裂き、ハンプティダンプティーのヒットポイントを散らす。 戦闘終了。 ホッとしたのも束の間、振り向いた彼女は大きく瞳を見開いて叫んだ。
「ーー■■■、後ろッ!!」
ザザザッと特大のボリュームでノイズ音が周囲の音を塗りつぶし、後半は何を言っているのかわからない。 シィの尋常ではない様子に驚くのも束の間、背中に衝撃と共に鈍い痛みが走った。
「ーーぐっ!?」
視界の端に映るHPバーが全体の一割ほどその幅を狭め、どっと冷や汗が吹き出した。内心驚愕しつつも、勢いをそのままに前方へと転がり受け身を取ると素早く立ち上がり、奇襲してきた敵を睨み据れば、やはりそこには楕円形のボディにひょろ長い手足のハンプティダンプティー。 ニヤけた笑みが余計に腹立たしい。
「ギィィッ!」
「ッチ……」
突き出されたフォークを刀で軌道を逸らし、仕返しとばかりに柄の打突をみまう。 怯んだところへと深々と刀を突き刺し、介錯する。 一瞬の硬直の後、青いポリゴン片を撒き散らしハ
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