外伝〜ジェニス王立学園占拠事件〜後篇
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きい、大型の銃を見せた。
「な、なにそのゴツイ銃!?」
「あ、それってもしかして……!」
銃の大きさにエステルは驚き、ティータは察しがついた。
「ふふ、ラインフォルト社製の火薬式アサルトライフルさ。武器屋のエーファさんがコレクションしていた年代物でね。無理言って貸してもらったのさ。」
「そいつはまた珍しい物を……」
「確かに火薬式の銃なんて最近じゃ全然見かけないわね。って、ティータちゃんも火薬式のガトリング砲を持っていたっけ?」
カルナの説明を聞いたアガットは若干驚き、シェラザードは頷いた後、ある事を思い出してティータに尋ねた。
「えへへ、はい。おじいちゃんが貸してくれた秘蔵のコレクションなんです。」
シェラザードに尋ねられたティータは恥ずかしそうに笑いながら答えた。
「正直、導力銃と比べると重いし、すぐに弾切れするしで使い勝手が悪いんだけどね。威力だけは大した物だから充分、これで戦えると思うよ。」
「ふむ、これで正面からの陽動班も問題なさそうだな。早速、作戦を始めるとするか。」
「オッケー!」
「頑張ります!」
こうしてギルドによる学園解放作戦が始まった。アガット、シェラザード、ジン、カルナ、グラッツ、ティータ、リタ、そしてエステルに召喚されたパズモ、サエラブ、テトリ、ニルの11人は正面から強化猟兵を誘き出し……エステル、ヨシュア、アネラス、クルツ、ミントは裏から突入して人質を解放することになった。
エステル達が行動を開始したその頃、学園の中庭を徘徊している猟兵達は談笑していた。
「……ギルバードのヤツは何を考えているんだ?こんな所を占拠したってガキどもをビビらせるのが関の山じゃないか。」
「確かに王国内を混乱させるなら都市を狙った方が良さそうだが……。ただ、この学園には各界の良家子女が集まっているらしい。噂じゃ、リベール王家の姫君がお忍びで在籍してるって話だぞ。」
「王家の姫君……クローディア姫のことか!?」
仲間の説明を聞いた猟兵は驚いた。
「はは、それはないさ。王城で暮らしているという話だし。ただ、”怪盗紳士”がご執心だという娘がここの生徒でしかも王族であるのは確からしい。ギルバードは、それが誰なのか突き止めるらしいぞ。」
「なるほど……それが本当ならいい点数稼ぎにはなりそうだな。しかしそうなると、軍やギルドが本気でかかってくるかもしれん。警戒する必要がありそうだ。」
「なに、占拠したばかりだしすぐには気付かれないだろう。それに連中は俺たちと違って導力兵器が使えないんだ。火力を集中すれば撃退できるさ。……唯メンフィル軍が攻めて来たら、撤退も考えた方がいい。奴らは白兵戦が専門の上、この状況でも関係がない魔術が使え
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