8章〜混迷の大地〜第99話
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大使館から帰還命令の連絡が来て、ロレントの大使館に帰りました。」
「連絡って………通信が使えない今の状況でどうやって連絡しあったのよ?」
ミントの説明を聞いたエステルは首を傾げた。
「うん。実はプリネさん達、小型の通信器を持っていたんだ。」
「へ………!?」
「そ、そんな………まだ携帯できる通信器なんて、開発途中なのに……で、でもでも。”導力”が止まっている状態だと、動かないよね?」
ミントの説明を聞いたエステルは驚き、ティータは驚いた後、尋ねた。
「えっと……プリネさん達が言うには、プリネさん達が持っている通信器は”導力”で動くけど、非常用として”魔導”でも動くようにしてあるから、今の状況でも問題なく使えるって言ってたよ。」
「あ、あんですって〜!?」
「……メンフィルだけが持つ技術――”魔導”か………」
ミントの説明を聞いたエステルは驚いて声を出し、ジンは真剣な表情で呟いた。
「全くもう………そんな便利な技術があるんだったら、独占せずに、リベールにも提供しなさいよね!今のリベールの状況だと、まさに必要な技術じゃない!」
「ハハ………さすがにそう簡単に他国に自分達だけの技術をそう簡単には渡さないよ、エステル。………確か話によると、将来、ティータが”魔導”技術を学ぶためにメンフィルに留学する予定なんだよね?それだけでも凄い事だよ。」
頬を膨らませているエステルにヨシュアは苦笑しながら言った。
「とりあえず、そういう事だから、2人はロレントの大使館に帰ったよ、ママ。」
「そっか。……まあ、今の状況だとしょうがないかもしれないわね………」
ミントの話を聞いたエステルは残念そうな表情で頷いた。
「あ、それとティータちゃん。ツーヤちゃんからこれをティータちゃんに渡してって言われたから、渡すね。」
そしてミントは自分の荷物に仕舞っていた魔導砲――”魔導砲ブラーダム”をティータに渡した。
「も、もしかしてこれって”魔導砲”……?」
魔導砲を渡されたティータは表情を明るくして尋ねた。
「うん、ツーヤちゃんが、今度会った時に渡す為に取り寄せてくれたんだって。それで今の状況を知って、自分の代わりにミントがティータちゃんに渡してって。今の状況だと導力砲が使えないでしょう?」
「う、うん。『零力場発生器』があれば使えるけど、後の事を考えたら、導力砲は使えなくなっちゃうし……えへへ、ありがとう、ミントちゃん。前の魔導砲はおじいちゃんと一緒に解体しちゃって、すぐに使えないし………」
「よかったじゃない、ティータ。」
「とりあえずこれで戦力の低下は少しは防げそうだね。」
嬉しそうに魔導砲を持っているティータにエステルは微笑み、
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