第98話(7章終了)
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〜夜・アルセイユ・ブリッジ〜
「…………それにしても奴が結社にいるとはな………しかも結社の最高幹部になっていたとは………」
エステル達の報告を聞いたラッセル博士は難しい表情で考え込んだ。
「えっと………おじいちゃんは知っているの?塔であの人、おじいちゃんの事を”同じ師の下で学んだ学友”って言ってたし……」
「………うむ。だが、奴はわしを含めた他の学友達と考えが違い、最終的に勝手に出て行きおった者じゃよ。」
ティータに尋ねられた博士は重々しく頷いて答えた。
「他の奴等と考えが違うってどういう事なんだ?」
そこにアガットが尋ねた。
「……わし達は人々の役に立つためにオーブメント技術を学んでいた事に対し……奴は自分の欲求を満たす為だけに学んでいたのじゃ。」
「”結社”にいてもおかしくない”闇”を持っているわけね………」
博士の説明を聞いたエステルは呆れた表情で言った。
「……まあ、奴の事は今はおいて、ユリア大尉。各地の状況はどうじゃ?」
「……各地に現れた人形や装甲獣はひとまず退治されたとのことです。警戒体制こそ続いていますがじきにそれも解除されるでしょう。」
博士に尋ねられたユリアは頷いた後、報告をした。
「そうですか……」
ユリアの報告を聞いたクローゼは安堵の溜息を吐いた。
「色々分からねえこともあるが”塔”の異変も収まったし……一息つけそうな感じだな。」
「そうね……そうだといいんだけど。」
「だが……どうにも敵の意図が見えんな。」
アガットの言葉にシェラザードは苦笑しながら頷き、ジンは難しい表情で考え込んでいた。
「そうね……。とりあえず、これからどうする?”結社”の意図が分からない以上、王都に戻るのも何だと思うし……」
ジンの言葉に頷いたエステルは仲間達を見て尋ねた。
「それなんだが、今日のところはレイストン要塞に寄ってはどうかな?そうすればカシウス准将と今後についても相談ができるだろう。」
「あ、確かに……」
「そうした方が良さそうですね。」
「それでは、ユリアさん。レイストン要塞に向かってください。」
ユリアの提案にエステルとヨシュアは頷き、クローゼは指示をした。
「了解しました―――」
「そ、そうじゃあ!」
クローゼの指示にユリアが頷いたその時、博士が血相を変えて大声で叫んだ。
「お、おじいちゃん?」
「ど、どうしたの?いきなり声を上げて……」
博士の様子にティータは驚き、エステルは尋ねた。
「お前さんたちが塔で見つけたデータクリスタルじゃが……その1つを、先ほど、”カペル”が解析したんじゃ!それを言う為にこっちに来たが、ノ
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