第12話 光
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連れ添った家族の様な笑顔を向ける事も、向けられる事も。
全ては嘘偽りない、曇りのないゼクトと言う少年の心に光をみて、出来た事だと心底思える。
「さて……と」
マカロフは、手を魔法で大きくさせつつ伸ばし、ギルドの奥の棚から、毛布を儂づかみにする様に引っ張り出すと、そのまま、眠っている子供達全員に被せてあげた。誰1人、抜ける事の無いよう、全員一緒になれる様に。
「ふふ……いい夢をみるんじゃぞ?」
「ああ。それは問題ねえさそれも…… 顔をみりゃわかる」
最後に、眠っている顔を。……笑顔を見届けた後、ギルダーツは、ギルドの外へと。そして、マカロフは、ギルドの奥へ入っていった。
場面は、ギルドの奥、マカロフの執務室兼寝室として利用している部屋。
騒がしい1日も終わりを完全に告げた為、流石のマカロフも眠気が襲ってきていた様だ。
「さて……と、ワシも大分飲んだからのぉ……。そろそろ……寝るか。……明日が楽しみじゃわい」
そう言って、布団に入った。
ものの数秒で、マカロフは意識を消す事が出来た。
いや、何かに誘われた。
なぜなら、自分自身の身体が、宙に浮いているような感覚に見舞われていたから。何100、何1000と見続けてきた夢。
どの夢とも違う異質感が、そこにはあったのだ。
浮遊感の後は、眠っていると言うのに、瞼が非常に明るい。まるで、光に包まれている様な感覚が1番近いだろう。
『……これは、夢……? いや……違う。何か、何かが近づいてくる……?』
光の中、だと言うのに その夢は覚める事はなかった。瞼を開けても、決して明るさは変わらない。真っ白な世界に迷い込んだ、と表現して良いだろう。
そして、何かが近づいてくる気配をマカロフは感じていた。見ることが出来ない、それでいて 大きな気配を。
《………礼を……………》
その後は、光の中から声が聞こえてきた。
『な……なん……じゃ………? この、声……は?』
聞こえてくる。それだけだった。目の前には誰も見えない
凄まじいとさえ思える光源を目の当たりにしても、目を覚ます事が出来ない。光を見ていると言うのに、実際には見ていないと言う事だろうか?
矛盾しているが、それ以上の説明を仕様がなかった。だけど、この光は 紛れもなく存在していた。その中に、何かがいる、と言う事も。
『フェアリー…………、マスター……。礼を…………』
見る事は出来ないが、その声が近づいてきているのだろうか、徐々に大きく、そして鮮明になっていった。内容も聞き取れる様になった。
『礼、とは
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