第96話
[1/8]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
〜紺碧の塔・屋上〜
「ふふ……少々、遅かったみたいね。」
エステル達が屋上に到達すると、ゴスペルを装着し、起動している装置の傍で妖しげな笑みを浮かべているルシオラがいた。
「姉さん……!」
「いらっしゃい、シェラザード。それからヨシュア……久しぶりに会えて嬉しいわ。」
ルシオラはシェラザードを見た後、ヨシュアを見て言った。
「ルシオラ……どうして貴女が教授に協力しているんだ?それほど教授と親しくはなかったと思っていたのに……」
「ここは私にとっても巡業で訪れた懐かしい地だから……。つい興が乗ってしまった、といったところかしら。」
「な、懐かしい場所だっていうのにどうしてこんな事をしてるの!?シェラ姉の気持ちも考えないで……!」
ヨシュアの問いに答えたルシオラの言葉を聞いたエステルはルシオラを睨んで言ったが
「エステル……いいわ。言葉で尋ねるだけじゃ姉さんは何も答えてくれない。答えるに値する実力をあたしが証明しない限りね。」
シェラザードが制した。
「あら……うふふ。さすがに私のことをよく分かっているみたいね。」
シェラザードの行動を見たルシオラは口元に笑みを浮かべながら感心した。
「芸を教えてくれた時はいつもそうだったから……。だから姉さん……約束して。あたしが力を証明できたら”結社”に協力する理由を教えてくれるって……!」
「ふふ……いいでしょう。」
シェラザードの言葉に頷いたルシオラは一際大きい霧の使い魔や小さな霧の使い魔達を召喚した!
「で、出た……!」
「善鬼と護鬼―――陰陽司る式神たち!」
「東方の符術を私なりにアレンジしたものよ。シェラザード。見せてごらんなさい。私の元を離れてからあなたがこの地で得た力をね。」
「……分かった。”風の銀閃”の力、とくと見てもらうわ!」
そしてエステル達はルシオラ達との戦闘を開始した!
「今回の敵は霧だから、武器はこっちの方がいいわね!」
戦闘を開始し、ルシオラが召喚した霧の使い魔達を見たエステルは棒を仕舞って、神剣――”誓いの神剣”を鞘から抜いて、構えた!
「そういえば、エステル。君、いつの間に剣も使うようになったんだい?」
そこにヨシュアが敵達の行動を警戒しながら、エステルの傍に来て尋ねた。
「メンフィルの本国であたしがリフィアのお父さん――メンフィルの皇帝様から貴族の位をもらった時、リフィアが餞別としてくれたのよ。…………っと!」
「!!」
ヨシュアの問いに答えたエステルは自分達に攻撃してきた敵達に気づき、その場をヨシュアと共に後ろに跳んで、回避した。
「そういえば……ケビンさん、この剣を見て、
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ