第96話
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まして各方面からの報告は終わりです。メンフィル軍の援護のお蔭で、戦闘が想定していたよりも速く終わり、”アルセイユ”の遊撃士も含め、予想以上に順調と言っていいかと。」
「ふむ……そうか。」
士官の報告を聞いたカシウスは頷いた。
「しかし、”結社”と言っても所詮は犯罪者の集まりですな。王国軍の敵ではなさそうです。ましてやこちらにはあの”大陸最強”のメンフィル軍も味方にいるのですから。」
「油断するな。例の”方舟”が残っている。警備艇には引き続き王国各地の哨戒に当たらせろ。なお、緊急指令は全部隊に徹底させるように。」
「了解しました!」
カシウスの指示に敬礼をして答えた士官は部屋を出て行った。士官が部屋を出て行った後、カシウスは一息ついた。
「緊急指令……異変時における行動指令書か。杞憂に終わってくれればいいのだが……。………………………………」
その場で考え込んでいたカシウスはやがて立ち上がり、部屋に備え付けられてある通信機を手に取って、誰かに通信を始めた。
「―――ご苦労。カシウス・ブライトだ。突然ですまないが彼をここに呼んでくれ。」
カシウスがある人物と会話をしているその頃、アルセイユは”琥珀の塔”の上空に到着し、エステル、ヨシュア、ティータ、アガット、リタのメンバーで塔を探索し、屋上に到達すると予想外の人物がいた……………
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