第96話
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ていた。
「ね、ねえ……。ここにあった結界って何のために張られていたの?”結社”は一体、何をしようとしているわけ?」
そしてエステルは遠慮気味にルシオラに尋ねた。
「残念だけど、私たちも詳しい事は教わっていないの。教授に指示された通りのことをやっていただけだから。ただ、隠された塔の内部を見て何となく見当はついたのだけど。」
「え……」
ルシオラの答えを聞いてエステルが驚いたその時、ルシオラは鈴を鳴らした。するとルシオラの姿が薄らぎ始めた。
「待って姉さん!まだ全部答えてもらってない!どうして姉さんが座長を殺さなくちゃならなかったの!?……あんなに優しかった……みんなの親代わりだった人を……!」
「ふふ……悪いけど今回はここまでよ。今度会えた時に続きは全部教えてあげるわ。それまで良い子にしてなさい。」
血相を変えて尋ねるシェラザードの問いにルシオラは答えず、その場から姿を完全に消した。
「あ、あの、シェラ姉……」
「シェラさん……」
ルシオラが消えた後、エステルとヨシュアが心配した様子で話しかけた。
「……大丈夫、心配しないで。あたしは姉さんの真実に一歩、近づくことができた。今は……それだけで充分よ。」
「シェラザードさん…………」
「………………」
シェラザードの言葉を聞いたクローゼとリタは心配そうな表情で見つめていた。
「”四輪の塔”もこれで3つ……。”アルセイユ”に戻って最後の塔に向かいましょう。」
そしてエステル達はアルセイユに戻り、最後の塔である琥珀の塔に向かった。
〜リベール上空〜
エステル達が”四輪の塔”の事件を解決している間、王国軍警備艇が”結社”の飛行艇に牽制射撃を行いながら、追いかけていた。
「ふん……往生際の悪い。多少、速力で勝ろうとも包囲網から逃れられるものか。そのまま追い詰めて拿捕せよ!」
「イエス・サー!」
飛行艇の中で指示をしたモルガンの言葉に兵士達は頷いた後、結社の飛行艇を執拗に追った。
〜同時刻・王都グランセル〜
同じ頃、王都周辺の人形兵器を掃討し、王都に戻って来た王国兵、メンフィル兵達をシードと副官が見守っていた。
「やれやれ、何とか夕刻までに人形どもを掃討できましたねぇ。ようやく一息つけそうです。」
「そうだな……兵達も疲れているだろう。後の警備は後詰めに任せて今日はゆっくり休ませてやれ。」
「了解ッ!」
シードの指示に副官は敬礼をして頷いた。
〜同時刻・レイストン要塞・指令室〜
さらにその頃指令室でカシウスは王国軍士官から報告を聞いていた。
「―――以上をもち
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