第96話
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は頷いた後、息を整えてルシオラを睨んで叫んだ。
「ふふ……頑張ったご褒美に教えてあげる。私が”結社”に入ったのは……自分の闇を見極めたかったからよ。」
シェラザードの叫びを聞き、頷いたルシオラは口元に笑みをを浮かべた後、静かに語った。
「え……」
「8年前……座長が崖から転落して亡くなった事は覚えているわね?」
「あ、あたり前じゃない。あの事故がきっかけであたしたちのハーヴェイ一座は……」
ルシオラの唐突な問いかけにシェラザードは戸惑いながら答えかけた所を
「そう……一座は解散してバラバラになってしまった。でも、どうして座長が一人であんな人気のない場所にいたのかとうとう誰にも分からなかった……。一体、どうしてだと思う?」
ルシオラが続けて、シェラザードに問いかけた。
「ど、どうしてって……」
問いかけられたシェラザードが戸惑ったその時
「答えは簡単……。あの時、座長は一人きりで崖の近くにいたのではないの。私が座長の側にいて……そしてあの人を突き落したのよ。」
なんとルシオラの口から信じられない言葉が出て来た!
「………………………………。……なに……何を言ってるの姉さん?」
ルシオラの言葉が理解できず、半分放心状態でシェラザードは尋ねた。
「ふふ、だから言ったでしょう。ハーヴェイ座長は私がこの手で殺したの。」
「あはは……冗談キツイよ。だってあの時、姉さんは……」
ルシオラの説明を聞いたシェラザードは渇いた声で笑いながら否定しようとしたが
「自分の手で座長を殺してから何食わぬ顔でみんなの元に戻る。そしてその場で鈴を鳴らして座長の叫び声の幻聴を聞かせる。―――私の幻術を使えば造作もないトリックだったわ。」
ルシオラがシェラザードの思いを否定するかのように残酷な真実を語った。
「やめて……やめてよ!姉さんは座長を殺したなんて……そんな事あるわけないじゃない!本当の親子みたいに……それ以上に仲が良かったのに!」
ルシオラの話を聞き、シェラザードは泣きそうな雰囲気で必死に否定して言った。
「だからこそ赦せなかった。あの人が私たちの元から去って行こうとしたことが……」
「え……」
ルシオラの言葉にシェラザードが驚いたその時、今までの塔と同じように妖しい光を放っていたゴスペルは光を放つをやめた!
「また………!」
「戻るの………!?」
ゴスペルの光が消え、装置の起動が終わる様子を見たエステルとクローゼは呟いた。そして装置は完全に止まり、他の塔と同じように周りに風景は元に戻った。
「ふふ……どうやら時間切れのようね。」
周りの様子を見たルシオラは妖しい笑みを浮かべ
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