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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(SC篇)
第93話
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〜紅蓮の塔・屋上〜



「や、やっと着いた……」

「思ったよりも時間がかかったな……」

屋上に到達したエステルは溜息を吐き、ヨシュアが呟いたその時

「クク……そろそろ来る頃だと思ったぜ。」

屋上の”翡翠の塔”の時と同じように作動している装置の傍でヴァルターが不敵に笑っていた。

「ヴァルター……」

ヴァルターに気づき、エステル達と共に武器を出して、ある程度の距離をとったジンは攻撃の構えをした状態で真剣な表情でヴァルターを見た。

「ジン……やはりてめぇが来たか。それと”漆黒”の小僧。ずいぶん久しぶりじゃねえか。」

「……そうだね。でも、貴方とジンさんが同門だったとは知らなかったよ。」

「クク、俺は”泰斗流”以外にも様々な流派を取り込んでいる。どうすれば人を壊せるか、その窮極の境地に届くためにな。気付かないのも無理はねえ。」

ヨシュアの話を聞いたヴァルターは凶悪な笑みを浮かべて答えた。

「ヴァルター、あんた……」

「てめえの方はどうだ……ジン?いまだに”泰斗流”なんていう古くせえ流派にしがみついてんのか?」

「……俺は不器用だからな。師父(せんせい)に追いつくことが精一杯でそれ以外に目を向ける余裕はないさ。」

「チッ……つまらねぇ奴だ。まあいい、さっきからどうにも退屈だったからな。ここらへんで死合といこうじゃねえか。」

ジンの話を聞いたヴァルターは舌打ちをした後、不敵な笑みを浮かべて指を鳴らした!すると3体の装甲を纏った狼型の獣が現れた!

「わわっ……!」

「”スティールクーガー”……」

「”結社”の装甲獣………!」

新たな敵の登場にエステルは驚き、ヨシュアとクローゼは警戒した。

「クク、ガキどもはそいつらと遊んでいやがれ。ジン……見せてもらうぜ。この6年間でてめえが練った功夫(クンフー)をなぁっ!」

「……望むところだ!」

「フフ………霊体の恐ろしさ………とくとお見せしましょう。」

「永恒!力を貸して!」

サエラブを召喚したエステルと仲間達はヴァルター達の戦闘を開始した!



「行くよ!絶影!!」

戦闘開始早々、ヨシュアはオーブメントを駆動させた後クラフトを放って魔獣の1体にダメージを与えた!

「クロックアップ改!!」

そしてクラフトを放ち、元の位置に戻ったヨシュアはアーツを放って、自分の身体能力を上げた。

「せいっ!!」

(行くぞっ!!)

ヨシュアに続くようにエステルはクラフト――真・捻炎棍、サエラブはクラフト――疾風牙を放って、残りの2体を攻撃し

「行けっ!水弾!!……まだです!エアリアル!!」

そしてクローゼは魔術を放って、1体にダメージを与
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