第92話
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。
「あっ……」
先に進んでいた時、エステルは何かの装置を見つけた。
「これって……何かの装置みたいね。」
「ふーむ、見たところ何かの端末見たいやけど。」
「……調べてみようか。」
そしてヨシュアは装置を調べた。
「………………………………。……これだ」
ヨシュアがスイッチを押すと、装置が起動し、装置の上の空間に映像が映し出された。
「わわっ……!」
「どうやら情報が記録された端末みたいだ。内容を確認してみよう。」
そしてエステル達は情報を確認して、端末のメモリーである『データクリスタル』を取り出したて読み始めた。しかしほとんどの文字は読めないようになっており、わかったのは情報を記録したのが『セレスト・D・アウスレーゼ』 という人物だけだった。
「なによ、最初以外は読めなくなってるじゃない……って、この『アウスレーゼ』って。」
「はい……リベール王家の姓です。縁のある方かもしれません。」
エステルに見られたクローゼは頷いて答えた。
「……どうやら重大なことが記されている可能性が高そうだ。何とかして読めればいいんだけど……」
「うーん……そうね。ま、役に立つかもしれないし一応取っておきますか。」
その後エステル達は周りの装置を起動させて、データクリスタルを回収し、屋上を目指した。
〜翡翠の塔・頂上〜
「こ、ここって……!?」
「塔の屋上みたいやけど、こいつは……」
「屋上を包んだ”結界”の内側ということか……」
「フフ……なかなか早かったようだね。」
屋上に到着し、周りを見ているエステル達に声がし、声がした方向を見るとそこには執行者――”怪盗紳士”ブルブランが”ゴスペル”を起動させた装置の傍で待ち構えていた。
「やっぱり来てたわね……この変態仮面。」
「フッ、はしたない物言いだ。我が挑戦に応えた事もあるのだから、品位を見せてもバチは当たるまい?」
エステルの言葉にブルブランは呆れた口調で言った。
「ひ、品が無くて悪かったわね!」
ブルブランに呆れられたエステルは言い返した。
「それはさておき……ずいぶん久しぶりだな。”漆黒の牙”―――ヨシュア・アストレイ。」
ブルブランはヨシュアを見て、口元に笑みを浮かべた。
「……そうだね。何故あなたが教授の計画に協力しているのか疑問だけど……」
「フフ、他の者はさておき私の場合は趣味を兼ねていてね。このリベールという国は不思議な気品に満ち溢れている。人も、土地も、空気すらも。その気品が本物かどうか見極めてみたいと思ったのだよ。困難に直面した時、それは一層輝くものだからね。」
「なるほどね
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