7章〜四輪の塔〜 第91話
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物の声が響いた。
「!メ、メンフィル大使館!?それにこの声って…………!」
「エ、エステル………!?」
ある人物の声を聴いたクローゼは驚き、ヨシュアは驚いた表情で通信機を持っているエステルを見た。そしてエステルは息を大きく吸った。
〜メンフィル大使館・執務室〜
一方エステルが通信をする少し前、リウイはリベール各地の情報が書かれてある書類を真剣な表情で読んでいた。
「………リベール各地で戦いが始まったようだな。」
「………離れてはいますがロレント地方でも戦いが始まっているようね。……あなた。どうするの?」
リウイが呟いた事にリウイの傍にいたイリーナは頷いた後、尋ねた。
「…………救援要請も来ていないし、今は静観だ。それにエステルと奴の娘の護衛部隊全員をグリューネ門に向かわせた所、2人は”剣聖”に預けたと聞く。”剣聖”なら我が兵達を効率よく、使いこなせるだろうしな。」
「フフ、それにしてもあなたったら、エステルさんによっぽどの恩義を感じているのね。頼まれてもいないのにエステルさん達の護衛部隊全員を出すなんて。」
「………あいつには返しきれない借りがある。………その一部を返しただけだ。」
微笑みがら言ったイリーナの言葉にリウイは静かな口調で答えたその時、執務室に備え付けてある通信器が鳴った。そしてリウイは通信器を取って話した。
「…………こちらメンフィル大使館、執務室。」
「…………………………」
「……?おい、繋がっているぞ。一体誰だ?」
通信相手から返事が返って来ない事に首を傾げたリウイが尋ねたその時
「こら―――――――――っ!!」
なんとエステルの怒鳴り声がリウイの耳に響いた!
「っ!?……………エステルか。一体何の真似だ。」
エステルの怒鳴り声に顔を顰めたリウイは気を取り直した後、通信相手――エステルに尋ねた。
「さっきはよくもあたしを驚かせてくれたわね…………!」
「………一体何の事だ?」
怒りを抑えた様子で語るエステルの言葉の意味が理解できなかったリウイは尋ねた。
「そんなの勿論、あたし達の護衛部隊の件に決まっているでしょーが!」
「………その件は王都でお前がこちらにかけた時に説明したが。」
「あたしが言っているのはあたし達に前持った知らせもなく、そんな事をするなって、言ってんの!!心臓が止まるかと思ったぐらい、驚いたんだからね!?」
「…………それで要件はなんだ?確かお前たちは今、”四輪の塔”の異変の調査と解決に向かったとプリネから聞いたが。」
怒鳴り声のエステルに溜息を吐いたリウイは尋ねた。
「ええ、リウイの言う通り、今”アルセイユ”にいて、今か
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