英玲奈 0
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おう、またな」
いつしかくだけた話し方になっていた私に対しても、エギルは特に顔色を変えることもなく、むしろ友好的な笑みを浮かべてくれた。
会計を済ませてから外に出る。路地を通り抜ける風が、夏がそろそろ終わるのだという事を教えてくれた。
大通りに出た辺りで、あんじゅと会った。
まったく、こんな人の多いところでそんな大声を出すな。
「ん?なんか良いことでもあったの」
「別に、ちょっとお気に入りの珈琲を出してくれる店を見つけてな」
「うっげぇ、あんな苦いもののどこが良いのかしら。英玲奈ってホント、可愛くなーい」
「味の好みは関係ないだろう」
私とあんじゅはツバサの待つ公園へと歩き出した。
道すがらたわいもない話をするその姿は、まるで……。
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