第11話 初めての約束
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ってくれたのに? なんで?」
「あ…! いやっ、なんでもないよ! その、ちょっと、びっくりしちゃってさ、ほらっ、ゼクト、何か考えてたから。ミラやエルザのほうがいいのかな…って。あの2人の方が強いからさ…。すっごく…」
2人の強さを知っているからレビィは、消極的だった様だ。でも、ゼクトは、首を傾げた。
「…………え? その、オレよくわからないんだけど、ギルドの仕事って、強いことが絶対条件……っとかあるの?」
ゼクトは、何度も戦っているんだけれど、実を言うと、そんなに戦い好き、大好き! と言う訳でもないんだ。身を守る為に、大切な場所を守る為に、戦い続けてきたけれど、平和に暮らせるのなら、そっちの方が断然良いから。それでも、戦わなければならない時には、絶対に逃げたりはしない、とも強く思っている。
それを訊いたレビィは答えた。
「え? いやっ、そんな事ないよ? 確かに、ギルドに来る依頼の中には、討伐も勿論あるけど、お届け物だったり、他には 魔法の解除とか、探し物…とか、そう言うのもあるから。それにまだ、私達は危ないからってまだそんな危ない仕事にはいかせてもらえないから、大丈夫……かな?」
レビィの返事を訊いたゼクトは、笑顔になって答えた。
「そっか。なら、レビィと一緒にしたいよ。レビィの事、知りたいって思うし! 仲間なんだからさっ!」
弾けんばかりの笑顔。
まさにそれは、《光》だった。
《光》だから……とても、眩しくて、直視するのがとても難しい。レビィはそれを身体中で感じていた。ただの《光》じゃなくて、暖かい光だから……、顔が熱くなってしまうのも仕方がない、って思う。
「………あ/// う、うんっ! ありがと、ゼクト。よろしくねっ!」
直視することが難しかったけれど、レビィはしっかりとゼクトをみて、お礼を言っていた。
ゼクトは、本当に楽しみだって思ってくれている。決して、その言葉には嘘偽り無い。
何故なら、理由は判らなくとも、フェアリーテイルの事が好きだから。フェアリーテイルの皆が大好きだから、と言う理由が1番だ。
《初めてのギルドの仕事》
《初めてのギルドのパートナー》
ゼクトにとって、嬉しい事がとても多い様だ。
レビィもその事は判っていた。本当に喜んでくれる。と言う事と同時に、その喜ぶ理由も。
「(よかった……)」
レビィは、ぐっ…と拳を握りこんだ。
普段、レビィは消極的だ。同世代にすごい人たちが多いから、自分自身にあまり自信を持つ事ができないから、こんなに強気になんて、なれなかった。
でも、今日ゼクトの姿を見て、よく、判らないけれど、レビィは、何だか勇気が湧いてきたんだ。
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