1部分:第一章
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で太った課長に応える。
「何ですか?」
「お茶だけれど」
「抹茶ですか?紅茶ですか?」
不機嫌な声がまた出された。
「どちらですか?」
「いや、いいよ」
課長は彼女の不機嫌さを見て遂に戦略的撤退を決定した。賢明な判断であると言えた。
「僕が自分で淹れるから」
「いえ、私が淹れます」
「いや、いいよ本当に」
自分から言ったがそれでも今は撤退することにしたのである。
「だからそこで自分の仕事しておいて」
「わかりました」
課長はすごすごと撤退し事務所の端でインスタントコーヒーを淹れた。そうして自分の席に戻って健康の為か自分の肥満の為かクリープも砂糖も入れていない純粋なブラックコーヒーを飲みながら丁度自分の机の近くを通った若い男性社員に声をかけるのだった。
「今日はまた随分と機嫌が悪いみたいだね」
「そうですね」
その社員も困った顔で課長に応える。
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