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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第166話
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のかすり傷だ。」
「あまり無理はしないほうが……」
「ど、どうする?怪我人もいるなら、このまま置いていくわけにもいかないが。」
「ああ、一旦彼らを連れて街に戻るべきかもしれないな……」
「あまり時間はなさそうだけど。」
「……ふむ、ジレンマだね。」
マキアスに判断を迫られたリィンは考え込み、フィーの言葉を聞いたアンゼリカは真剣な表情で考え込んだ。
「―――ったく、しゃーねえな。」
「クロウ……?」
「鉱員のオッサンたちはオレとツーヤが引き受ける。責任持って送り届けるから、お前達はこのまま先に進みな。」
「それって……!」
クロウの申し出を聞いたアリサは驚きの表情でクロウを見つめた。
「ま、状況を考えりゃ役割分担すんのがスジだろう。オレだったら一人でもジョルジュがいる地点まで護衛していけるはずだが、万が一の事を考えたら実力的に後一人腕利きの奴――――つまりこの中じゃツーヤが一番適任だ。そっちにはゼリカと大鎌使いのリアルチートお姫さんもいることだし、二人抜けたくらいなら大して痛くもねえだろうが?」
「なるほど……そういう事ですか。」
(ふぅん……?)
「し、しかし……」
「まあ、その点については概ね間違っていないな。アリサ君やフィー君、レン君とセレーネ君が離れるほうがよっぽど痛手だろう。ツーヤ君が抜けるだけでも、正直断腸の思いだよ。」
クロウの説明を聞いたツーヤは納得し、レンは探るような目でクロウを見つめ、マキアスは口ごもり、真剣な表情で答えたアンゼリカの話を聞いたリィン達は冷や汗をかいた。
「お前の趣味で言ってんじゃねーっつの。」
「で、でも確かに……クロウとツーヤの実力なら任せられるよね。」
「ときどき忘れそうになるがクロウはこれでも先輩だしな……」
「お姉様はわたくし達と比べると実戦経験が豊富ですから、二人でもきっと大丈夫でしょうね。」
「ん、妥当な役割分担だと思う。」
「……そうだな。二人ともよろしく頼む。」
「はい!」
「おう、任せときな。」
そしてリィン達はクロウとツーヤを鉱員達の護衛に回した。
「悪いな、兄ちゃん、姉ちゃん……街までよろしく頼むぜ。」
「はい、皆さんの事は必ずお守りしますので、ご安心ください。」
「クク、任せときな。たまにゃあ先輩らしい一面も見せなきゃいけないしな。―――ゼリカ、そっちは任せたぜ。」
「レンさんもリィンさん達の事、よろしくお願いします。」
鉱員の言葉に頷いたクロウとツーヤはそれぞれアンゼリカとレンを見つめ
「ええ、わかったわ。」
「フッ、言われるまでもないさ。みんなのことは頼んだよ。
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