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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第163話
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まれてしまっている……侯爵家の息女として、そんな状況を放っておくわけにはいかないさ。」
アンゼリカは決意の表情で立ち上がった。
「アン……」
「おいおい、親父さんと話を付ける気かよ?」
アンゼリカの様子を見たジョルジュは苦笑し、クロウは目を丸くして尋ねた。
「フフ、父は私の言う事など聞かないさ。領邦軍も同じ―――私が行ってもどうにもならないだろう。―――だったら自分の力でケリを付けてやるまでさ。バイトで働いた事もあるから鉱山内部は知り尽くしている。侵入経路さえ見つかればテロリストも何とかできるだろう。」
「はあ……やっぱりそうなるか。」
「ったく、相変わらずだな。」
アンゼリカの話を聞いたジョルジュは溜息を吐き、クロウは苦笑した。するとその時互いの顔を見合わせて頷いたリィン達はアンゼリカに申し出た。
「―――だったら是非、俺達も協力させてください。」
「突発的な事態に対してどう主体的に振舞えるか……これも特別実習の活動の範囲内でしょう。」
「さすがに放っておけません!」
「だね。」
「貴族とか平民とか関係なく”人”として鉱員の皆さんを助けたいです!」
「……あたしもセレーネと一緒の意見です。どうかあたし達も協力させてください。」
「アンゼリカさんと同様……私にとっても、実家が絡む以上、決して無関係じゃありません!」
「―――ありがとう。実はちょっと期待していた。協力してくれると助かるよ。」
リィン達の協力の申し出を聞いたアンゼリカは静かな表情で頷き
「やれやれ、しゃあねぇか。」
クロウは苦笑しながら呟いた。
「すると、領邦軍の裏をかいて鉱山内に侵入する必要があるね。アンなら、領邦軍の責任者と話をするくらいはできそうだけど。」
「その隙にわたしたちが鉱山に忍び込むとか?」
「うーん、さすがにちょっと難しそうな気がするけど……」
「―――鉱山に入る手立ては私に任せてください。多分、私の母が何らかの”鍵”を握っていると思います。」
鉱山の侵入方法についてそれぞれが悩んでいるとアリサが申し出た。
「な、なんだって?」
「イリーナ会長が………」
「わかった。そちらはアリサ君に任せるよ。私の方は実家と領邦軍に改めて探りを入れておこう。ジョルジュ、君はトワと連絡して帝国政府の動きを探ってくれ。」
「了解―――それと使えそうな機器とかも調達しておくよ。」
「ハハ、何だか去年の実習みたいになってきたな。」
「……あたしはレンさんに何か知っていないか、聞いてみます。正直、レンさんに頼るのは後が怖いのですが……そうも言ってられない状況です。レンさんなら必ず何かを掴
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