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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第163話
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やがったのか?」

「ああ、私のトワだからね。」

「トワ会長がいつから、アンゼリカさんのものになったんですか……」

「アハハ……」

苦笑するクロウの言葉に堂々と答えたアンゼリカの話を聞いて呆れているツーヤを見たセレーネは苦笑し

「フッ、妬いてくれているのかい?麗しき双子の姉妹なら、私はいつでも受け入れるよ?」

「「結構です!!」」

口元に笑みを浮かべて自分達を見つめるアンゼリカの誘いにセレーネとツーヤは同時に答え

「ガックシ……」

二人の答えを聞いたアンゼリカは肩を落とし

「ハハ……―――ラインフォルトの公式資料や政府に提出された産出量の資料まで集めてくれてね。それで突き止められたんだ。」

「凄いな……あの人は。」

ジョルジュの話を聞いてトワの凄さを改めて知ったリィンは驚いた。



「鉄鉱石の横流し……帳尻が合わない鉄鋼生産量……ジョルジュ先輩……!その帳尻が合わない鉄鉱石の量というのはどのくらいになるんですか!?この数年間のものを全て鉄鋼にしたと考えると!」

その時必死に考え込んでいたアリサはジョルジュを見つめて尋ねた。

「そうだな……完全に憶測にはなるけど。少なくとも10万トリム―――主力戦車2000台分になるね。」

「ア、アハツェンが2千台!?」

「そ、そんな量になるんですか!?」

「とてつもない量ですわね……」

ジョルジュの説明を聞いたマキアスとエリオットは信じられない表情をし、セレーネは驚きの表情で呟いた。



「ザクセン鉄鉱山は帝国の屋台骨……採掘される鉄鉱石の量も莫大だ。”やや少ない”といっても数年だとそれだけの量になる。」

「まさに”塵も積もれば山となる”ですね……」

アンゼリカの話を聞いたツーヤは真剣な表情で呟き

「でも、それだけの鉄鉱石を横流ししてどうするの?貴族派が秘密裏に戦車を作っているとか?」

フィーは自分の疑問を口にした。



「ううん、戦車の製造ノウハウは第二製作所しか持っていない……そちらは帝国軍を始め、革新派が牛耳っているから……」

「戦車は様々な技術のカタマリだ。設計図があれば作れるような単純なものじゃないからね。」

「そうすると、他国に売り飛ばして単純に利益を上げやがったか……しかしそれはそれでアシが付きそうだよなぁ。」

「……―――消えた鉄鉱石はともかく。その事実と、今回の事態を受けて先輩方はどう動くつもりですか?」

「あ……」

リィンの問いかけを聞いたアリサは呆け

「―――決まっている。第一製作所の取締役が叔父であり、ノルティア領邦軍が動いている以上、私の実家も無関係じゃないだろう。それに鉄鉱山の鉱員たちは完全に巻き込
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