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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第163話
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だとしたら、領邦軍がここを封鎖したのは別の理由があるのか……?」

「一体何の為にそんな事をしているのでしょう……?」

リィンとセレーネはそれぞれ考え込んでいた。



「……ラインフォルトの『第一製作所』に関わることかもしれないわ。」

「そ、そうか……たしか鉄道憲兵隊も調べていたんだったな?」

「ああ、クレア大尉が言ってた。こんなタイミングで領邦軍が露骨な動きを見せている……連中が隠している”何か”がここにあるのかもしれないな。」

「それを揉み消すためにここを封鎖したっつーわけか。確かにそう考えればある程度の説明がつきそうだ。」

「…………通商会議の時のように、これ以上”証拠”を残す訳にはいかない……ということですか。」

クロウの推測を聞いたツーヤは真剣な表情で考え込みながら呟いた。



「で、でも”何か”って……?」

「……現時点ではわからない。だがどちらにせよ、鉱員たちが危険に晒される可能性は高い。放っておくことはできないだろう。」

「……一旦、街の方に引き返しましょう。これからのことを考える必要があるわ。」

「アリサ……」

「……そだね。」

「とっとと戻るとするか。」

その後リィン達はルーレ市に戻ってこれからの事を話し合い始めた。



〜ルーレ市〜〜



「…………」

「とにかく、何が起きているのか状況を見極める必要があるな。」

「テロリストと貴族派が完全に通じているとしたら……ラインフォルト第一製作所が隠している”何か”の証拠隠滅を図るのが狙いなんだろうが……」

「で、でもそんな事のためにこんな大掛かりな事するかな?たしか、鉄鉱山の所有権は皇帝陛下にあるんだったよね?」

「ええ、それをノルティア州が管理し、ラインフォルトが鉄鉱石の採掘・精製・加工を行ってきた……そして”鉄”はエレボニアにとってなくてはならない資源の筆頭だわ。このままじゃ、貴族派を含めた帝国全体にも打撃があるのに……」

「民の生活にも影響がでるでしょうね……」

「うん……というか、民が一番影響を受けると思うよ。」

エリオットの疑問に重々しい様子を纏って答えたアリサは考え込み、悲痛そうな表情をするセレーネの推測にツーヤは真剣な表情で頷いた。



「そこらへん、貴族派やテロリストがわかってて行動してるかどうかだな。そもそも一枚岩じゃねぇみてえだし。」

「ん……テロリストのメンバーには平民ばかりで貴族はいないみたい。”鉄血宰相”が憎いだけで協力し合っている気がする。」

「ああ、だとしたら今回の件もそれに関係していそうだけど……」

「やれやれ、ちょっとばかり到着するのが遅れたようだね。」

リィン
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