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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第161話
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ちょっとわからないけど。」
「しっかし、あの大尉さんの私服ってのは見てみたかったぜ。最初に一人で出かけたって事はちょっとは期待してたんだろ〜?」
「ギロッ……」
口元をニヤニヤさせるクロウの指摘を聞いたアリサはリィンをギロリと睨んだ。
「い、いやいや。想像もしてなかったって。」
「でも、最初に見た時、けっこう見惚れてたような。去って行くときもぼ〜っと見送ってたし。」
「リ・ィ・ン〜〜〜??」
(ヒッ!?お、落ち着いて、アリサ〜!)
そしてフィーの指摘を聞いたアリサは膨大な威圧を纏ってリィンに微笑み、その様子のアリサを見たミルモはアリサを怖がった。
「むむ、綺麗なお姉さんと差しつ差されつとは……なんて羨ましい―――じゃなくて実習中なのにケシカランぞ。」
(お姉様、今一瞬マキアスさんの本音がでましたよね?)
(アハハ、マキアスさんも男の子だから仕方ないよ。)
マキアスの指摘を聞いたセレーネとツーヤは小声で会話しながら苦笑し
「二人とも聞こえてるぞ!僕は副委員長として当然の注意をしただけだぞ!?」
二人の小声の会話を聞いたマキアスは二人を睨んで反論した。
「はあ、だから誤解だって……いずれにせよ、大尉の情報で大まかな状況は整理できた。これで俺達なりに動く事ができそうだけど……いいんだな、アリサ?」
肩を落として溜息を吐いたリィンは気を取り直してアリサを見つめて問いかけた。
「……うん、覚悟はできてる。」
「”第一製作所”の秘密と、鉄道憲兵隊の査察の動き……領邦軍がそれを阻止するため露骨に動いているんだったよね。」
「その”第一製作所”は貴族派で占められてるんだったな。」
「ええ、ここ数年、取締役たちが好き勝手なことをやっていたのは知ってたけど……母様は、各部門を競争させてグループ全体の収益を上げる為にあえて放置してきたの。それがこんな事になるなんて……」
「痛し痒しだね。」
「フィ、フィーさん。」
「もうちょっとオブラートに包んだ言い方をしてあげてくださいよ。」
疲れた表情で答えたアリサの話を聞いて指摘したフィーの言葉を聞いたセレーネとツーヤは冷や汗をかいた。
「ちなみにそれ以外の部門はそれぞれ何派なんだよ?」
「そうね―――簡単に説明すると…………」
クロウに尋ねられたアリサはリィン達にラインフォルトグループの構成を簡単に説明した。
第一製作所
鉄鉱/大型機械全般 貴族派
第二製作所
銃器/戦車/兵器全般 革新派
第三製作所
導力列車/導力飛行船 中
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