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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第159話
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ーで1Fに降りた。



〜1F〜



(もう9時過ぎ……まだ結構働いてるみたいだ。さすがは世界最大の重工業メーカーって感じだな。)

1Fに降りて玄関を目指したリィンだったが、ある気配を感じた。

「なんだ……?」

気配を感じ取ったリィンが一端エレベーター付近に戻ると柱の陰にフィーが隠れていた。



「しまった。」

リィンに見つけられたフィーはその場から退散し

「やっぱり……って、何で逃げるんだ!?」

リィンはフィーを追って行った。



「やるね、リィン。わりと本気で気配を消したんだけど。」

「はあ……いつの間に。ひょっとして俺を尾行(つけ)てきたのか?」

フィーに感心されたリィンは溜息を吐いた後尋ねた。



「出てくのを見かけたから。……で、どこへ行くの?やっぱり夜のデートとか?相手はベルフェゴール達の内の誰?それとも全員か、もしくは新たに落とした女の子?」

リィンの問いかけに答えたフィーは口元に笑みを浮かべてリィンに尋ね

「はあ、シャロンさんに何か吹き込まれたのか?その、実は―――」

フィーの問いかけに溜息を吐いたリィンはクレア大尉からの通信に呼び出されたことを説明した。



「……それってやっぱりデートなんじゃ……ゴメン。ちょっと悪いことしたかも。」

事情を聞き終えたフィーは考え込んだ後申し訳なさそうな表情でリィンから視線を逸らした。

「いや、だから違うって!はあ……そういう事ならフィーも一緒に来るか?」

「いいの?」

「いいも悪いも、実習にも関わる情報みたいだからな。……正直、軍の将校相手に一人ってのも気が重かったしさ。」

フィーの問いかけに答えたリィンは真剣な表情で続きを説明した。



「わかった。……でも、その店に行く前にちょっと街を回りたいかも。」

「街を……?」

「初めての街に来たら昼と夜を見るのがセオリー。そうしないと落ち着かないというか。」

「なるほど……(猟兵(プロ)としての習慣か。)わかった、俺も付き合うよ。あまり大尉を待たせても悪いから一回りするくらいでいいか?」

「ん、十分だと思う。それじゃ、れっつごー。」

その後フィーと共に街を軽く見て回ったリィンはクレア大尉に指定されたバーに向かった。



〜ルーレ市・ダイニングバー『F』〜



(えっと、クレア大尉は……あ。)

フィーと共にダイニングバーの中に入ったリィンがクレア大尉を探しているとカウンターの席にドレス姿のクレア大尉が座っていた。

(そ、そうか……軍服姿で来るわけないよな。)

(鼻の下、のびてる?)

(伸びてません。)


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