第121話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
」
「はは………何言って………」
「『新たな供物を喰らい汝が印を発言させるがいい。』………あれはどういう意味なの?」
「……………………………なあ、リース。お前は少し疲れてるんや。」
「え………」
自分の質問に何も答えず考え込んでいたケビンの言葉を聞いたリースは呆けた声を出した。
「オレへの怒りと不満………それが変な風に結びついて見当外れな方向に向かってる。疲れてるからそんな風に悪い方、悪い方に考えるんや。」
「……………………………」
「……正直、お前には悪いことをしたと思ってる。忙しかったのは確かやし………合わす顔がなかったいうのも正直なところや。でも、これからは一緒に仕事することになるんやから―――」
「………もういい。」
「へ………」
リースの答えを聞いたケビンは呆けた。するとリースはケビンに近づいて、ケビンの頬を叩いた!
「あ………」
「………いい加減にして。そんな空言………私に通用すると思うの?」
叩かれた頬を抑えて呆けているケビンをリースは睨んで訊ねた。
「……………………………」
「従騎士失格だけど………このまま一緒にはいられない。これ以上、空っぽなケビンを………私は見ていたくないから………だから……………………………」
何も答えないケビンをリースは悲しげな表情で見つめた後、ケビンから走り去った。
「あ……………………………………」
「………ケビンさん?」
リースが走り去った方向を見つめて考え込んでいるケビンにヨシュアが近づいて声をかけた。
「ヨシュア君か………はは、みっともない所を見せてしまったみたいやな。」
「いえ……………………………」
「………なあ、ヨシュア君。君、オレのことある程度は調べたんやろ?」
「…………それなりに。……………”外法狩り”ケビン・グラハム。星杯騎士団率いる十二名の”守護騎士”の一人。そして許されざる大罪人の処刑を一手に引き受けているという代行者。」
「はは、さすがやな。エステルちゃんに近寄る男の経歴くらいは徹底的に調べてるか。」
自分の正体を全て語ったヨシュアをケビンは苦笑しながら見つめていた。
「ええ………しかしあなたは罪人以外、決して危害を加えた事がない。その意味では当面は危険はないと判断したんです。」
「ふふ………なるほどな。」
「やはり……ワイスマンはあなたが?」
自分の話を聞いて苦笑しているケビンに、ケビンの経歴を知って”外法”に当たるワイスマンがケビンに殺害された事を確信していたヨシュアはケビンがワイスマンを殺害したかどうかを確認した。
「ああ………オレが滅した。元々、オレ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ