第120話
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意し、ロイドは真剣な表情で考え込みながら呟いた。
「フッ………それはそれでいいとして。もう一つだけ、確認したいことがあるんだ。」
「へ………まだあるんですか?」
「ああ………その”影の王”についてさ。単刀直入に聞くが………君、心当たりはないのかい?」
「…………っ……………」
「………どうしてオレに?」
オリビエの疑問を聞いたリースは辛そうな表情をし、ケビンは静かな笑みを浮かべて尋ねた。
「いやなに、話を聞いていると君にご執心のようだからね。亡くなられたというリース君の姉上についても知っていたようだし………さらに”悪魔”などという君達の聖典ゆかりの存在すら召喚して使役するくらいだ。」
「ふむ………そう言われると確かに。………ただ残念ですけど特に心当たりは無いですわ。どちらかというとオレより、”星杯騎士団”に敵対してる連中なのかもしれません。」
「「……………………………………」」
オリビエの答えを聞いたケビンは納得した後、首を横に振って答え、その様子をリースは黙って見つめ、アーシアは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「ふむ、こう言ってはなんだが敵が多そうな組織のようだからそれもあり得る話か………まあ、かくいうボクも敵が多いという意味では似たような立場にあるけどね。」
「まったく………何を他人事みたいに。」
「同じ声の持ち主として貴方には同情しますよ。」
「いや、旦那も他人の事は言えないだろ……」
「どう考えても中将の方が人の恨みをたくさん買っていそうだしね〜。」
オリビエの答えにミュラー少佐が呆れている中、オリビエに対して同情の言葉を口にしたジェイドにガイは疲れた表情で指摘し、アニスは意味ありげな笑みを浮かべてジェイドを見つめた。
「……敵の正体に関しては引き続き保留になりそうですね。もう少し相手から情報を引き出せるといいんですが………」
「ああ、今度現れたら何とか聞き出してみるとしよう。………そんじゃあ、例によって準備を整えたらさっそく出発するとしますか。目的地は”第四星層”―――合流地点にある転位陣の先やね。」
「………ケビン。」
ヨシュアの提案にケビンが頷いたその時、リースが静かな表情で口を開いた。
「ん………なんや?なんか他に言っとく事でもあったか?」
「………いえ。少し体調が優れないので私は遠慮させて頂こうかと。」
「へ………」
リースの言葉を聞いたケビンは驚いてリースを見つめた。するとリースは仲間達に振り向いて申し訳なさそうな表情でその場にいる全員が驚く事を口にした。
「申し訳ありませんが………ケビンをよろしくお願いします。無茶はしないと思いますが詰めが甘い所がありますので。」
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