第90話(6章終了)
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発着所に到着し、アルセイユに乗り込もうとしたエステル達だったがオリビエが乗り込んでいない事に首を傾げ、オリビエに尋ねるとオリビエは帰国する為、アルセイユに乗らない事を言った。
〜グランセル国際空港〜
「うーん、まさかオリビエが帝国に帰っちゃうなんて……」
「ホント、随分いきなりね。」
自分達を見送ろうとしているオリビエに驚きの表情でエステルは呟き、シェラザードも頷いた。
「いや、本当はもう少し前に帰国する予定だったのだがね。エステル君が掠われてしまったので予定を伸ばして滞在していたのだよ。」
「そうなんだ……。ゴメンね、あたしのせいで。」
「フッ、気にすることはない。君の帰りを待ったおかげで愛しのヨシュア君とも再会することができたしね。」
謝るエステルにオリビエはいつもの調子で答えた。
「はは、相変わらずですね。……あの、オリビエさん。」
「おや、なんだい?」
ヨシュアに呼ばれたオリビエは不思議そうな表情でヨシュアを見た。
「貴方は……。……いえ、何でもありません。今までエステルの旅を助けてくれて感謝します。」
何かを言いかけたヨシュアだったが、言うのをやめて、オリビエにお礼を言った。
「フッ、望んでいたことなのだから水臭いことは言いっこナシだよ。だが、そこまで言うのならお礼に熱いベーゼでも……」
「えーかげんにしなさい。もう……最後くらいちゃんとお別れしようよ。」
相変わらずふざけている様子のオリビエにエステルはジト目で睨んだ後、呆れた表情で溜息を吐いた。
「はは、ボクはいつでも真面目なつもりなんだがねぇ。エステル君、ヨシュア君。シェラ君に他のみんなも……色々と大変だろうが気を付けて行ってくるといい。このオリビエ、帝国の空からキミたちの幸運を祈っているよ。」
オリビエは笑顔をエステル達に向けて言った。
「うん、ありがと!」
「ふふ……あんたの方こそ気を付けて。」
「……どうかお元気で。」
「また機会があったら呑もうや。」
「今度はその変人っぷりをちったぁ直してきやがれよ。」
「あはは……。あのあの……さよーなら!」
「いや〜、短い付き合いでしたけどごっつ楽しかったですわ。」
「お元気で……色々とお世話になりました。」
「フフ………またいつかピアノやリュートを弾いて下さいね。」
オリビエに別れの言葉を告げたエステル達はアルセイユに乗り込んだ。
〜アルセイユ・ブリッジ〜
「あ……」
「お、おじいちゃん!?」
アルセイユに乗り込むと、そこにはラッセル博士がいた。
「久しぶりじゃの。ティータや。元気にしておったか?
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