第87話
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「えっと………女王陛下達が驚かれるのも無理はありません。……ここにいる私とファラ・サウリン卿の護衛部隊の兵達はみんな、私達の故郷――ここ、リベールを守る為にこちらに召集をしました。」
女王の疑問にミントは戸惑った表情をしたが、すぐに真剣な表情に戻して答えた。
「え………」
「「「な………!」」」
ミントの言葉を聞いた女王は驚き、カシウス達は信じられない表情で2人を見た。
「………ご存知かと思いますが、私はカシウス准将の娘にしてリベール出身。そして私の義娘――ミントもカシウス准将の義孫にしてリベール出身。………祖国の危機を知り、何かのお役に立てればと思い、私とミントの護衛部隊、総員約450名をこちらに召集しました。」
(450名…………王室親衛隊の数倍はいるぞ……)
「………………………」
エステルの説明を聞いたユリアは驚いた表情で整列しているメンフィル兵達を視線をやり、カシウスは真剣な表情でエステルを見ていた。
「申し出はありがたいのですが………本当によろしいのでしょうか?リウイ陛下やシルヴァン陛下に断りもなく、これほどの兵を派遣して頂くなんて……」
「フフ………こちらにいる護衛部隊の兵達は私とミントにも指揮権がありますし、リウイ陛下にも許可を頂いているのご安心下さい。(というか、リウイの奴があたし達に断りもなく勝手に押し付けやがったのよね………もう、余計なお世話……と言いたい所だけど、今のリベールの状況を考えたら、ありがたいわね………けど、後で覚えてなさい〜!)」
「な………これほどの数の兵達の指揮権が貴女達に!?」
女王に尋ねられ、答えたエステルの説明を聞いたモルガンは驚いた表情でエステルとミントを見た。
「それで、これほどの兵達を前触れもなく召集していながら、勝手な提案と思われるのですが………私とミントはこの後、”外せない用事”があり、兵達を指揮できません。なので私達の代わりにカシウス准将が指揮して頂けませんでしょうか?」
「私が………ですか?」
エステルの提案にカシウスは驚いて尋ねた。
「ええ………フフ、かつて王都で貴方を尊敬しているリシャール大佐に聞きましたよ?あらゆる戦況に柔軟に対応できる立体的かつ多面的な指揮能力……。単なる戦術に留まらない、高度な戦略レベルでの部隊運用……。そしてモルガン将軍からは”稀代の戦略家”と評されるほどの勇将と。フフ、その娘の身としては誇らしい限りです。」
「ハッハッハ。お褒めに預かり、光栄です。」
上品に微笑みながら言ったエステルの賞賛の言葉にカシウスは笑いながら答えた。
「……ファラ・サウリン卿。確かに”大陸最強”と名高いメンフィル兵達の派遣は非常にありがたいのですが………この派遣はメンフ
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