第13話『加入』
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
むかせていた顔をすぐさま上げる俺。
てか良いの!? OK!? てっきりNOだと思ったんだけど…!
「だから、良いって言ってるんすよ」
「ホントに!?」
ついつい俺は暁君に思いっきり近づいてしまった。その距離、10cm。
「う…。ホントっす…」
「そっかそっか〜!」
あまりの嬉しさに変な喜び方をしてしまうが、あくまで普通に喜んでいる。
相手も少々どころかかなり引いてるけど・・・気にしない!
「じゃあ放課後に部室に来てよ!」
「部室ってどこっすか?」
「え? あぁ・・・じゃあ案内するから教室で待ってて!」
「う、うっす…」
そう言って、何ともテンションの噛み合わない会話を終えた俺は、すぐさま教室に帰った。無論、色々変なセリフを言って恥ずかしかったからである。
いくら必死だったとはいえ、さすがに当たりが強かっただろうか。だって人との距離感なんてわからないし…。
返事はしてくれたけど、放課後待っててくれるかなぁ…?
*
「ったく、何だったんださっきのは…」
俺は職員室から教室に帰るまで、ブツブツと独り言を言っていた。
さっきの三浦…だったか、アイツの行動が気にかかる。何で俺に話し掛けようと思ったんだ? 気になる。しかも部活の勧誘までしやがって・・・いや、それが目的だったのかもしれない。
どうせ暇だから行ってやるけど、魔術部って何だ? 部活動紹介の時は寝てたから、覚えてねぇんだよなぁ…。
「はぁ…」
とにかく、めんどくさい部活じゃなけりゃいいんだが。
*
「暁君!」
「な、何すか…」
放課後になり、俺が暁君と約束した事を果たそうと彼に声を掛けると、彼は非常に驚いた顔を見せた。
「何って…とぼけなくても良いじゃん」
「部活のことっすね。はいはい覚えてます」
「じゃあ行こうか!」
かなり面倒臭がっているが、これは俺のためでも彼のためでも部活のためでもある。何としても連れて行かなければならない。
「わかったっす…」
一応ついては来てくれた。
*
暁君を連れた俺は、魔術室の前までやって来た。
「はい、着いたよ」
「……」
部室の前に立つや否や、暁君は困惑した表情を浮かべる。その気持ちはわかるよ。どう見ても怪しいもんね。でも怖いのは最初だけだから。
「じゃあ入るよ?」
「う、うっす…」
確認をとった俺はドアを開け、彼と共に足を踏み入れた。
「よう三浦!・・・ってあれ?」
俺らが部室の中に入ると、ある人物は驚いた表情で固まって
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ