第10章 エル・ファシル掃討作戦 後編 B
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エル・ファシル掃討作戦は最終局面を通過し、私自身も2つ目の山場を越えていた。
帝国軍の抵抗は尋常ではなかった。
帝国軍部隊は帝国軍エル・ファシル駐屯軍司令官 コーネル・フォン・マンシュタイン大将指揮下で強靭な徹底抗戦を行った。
南部大陸第4中枢都市コッツウェルに立てこもっていた。
我々も当然そこへ派兵されるものと期待していたが総司令部は1月に増派が決定し、2月に到着した第20機甲師団、第991装甲白兵戦師団、第122装甲白兵戦師団そして第18空中強襲師団を基幹とする第9次増派部隊の一部を投入した。
どうやらこれをしないと議会に顔向けできないらしい。
この第20機甲師団には私の親友のヒロキ・ルブルック大尉が中隊指揮官として所属していた。
それでも、私たちはヴァーンシャッフェ大佐のごり押しか袖の下かよくわからないがそのおかげで攻略部隊の予備兵力として待機することとなった。
宇宙歴793年 4月14日
作戦は5日目を迎えていた。
コッツウェルに立てこもる帝国軍の抵抗は尋常ではなかった
すでに第20機甲師団は戦力の4割強を失い、第991装甲白兵戦師団は戦力の5割を失っていた。
帝国軍は建物一棟一棟にに機関銃と対戦車ロケット弾をふんだんに配備し、同盟軍はしらみつぶしに制圧しなくてはいけなかった。
その日、ローゼンリッター連隊のうちリン・パオ特殊作戦学校を経ている隊員たちは前線へ派遣された。
彼らは近接航空支援管制官として任務へ向かうのだ。
私はその免許を持っていないので派遣されないと思っていたが、その護衛部隊指揮官として派遣されることとなった。
しかし、護衛であるし、白兵戦が行われることはほとんどといってなかった。
偶然にもブルームハルト大尉が指揮する派遣隊はルブルック大尉の指揮する第5戦車中隊を援護することとなり私は作戦前に打ち合わせで顔合わせしていた。
大尉は相変わらずやんちゃな少年のようなまっすぐなまなざしであった。
作戦会議が終了し、大尉と話していると突然大尉が胸ポケットから一枚の写真を取り出した。
その写真には若い女性士官とその腕に抱かれた赤ん坊が写っていた。
大尉は
「かわいいだろ!
つい1か月前に生まれたばっかなんだ。
まだこの手で抱くまで実感がわかないけどね。」
と言って子どもと奥さんを見せてくれた。
どっかの小説でよくあるのだが奥さんや子供の話をいつもしないような兵士がいきなりし始めると何か不吉なことが起きるらしい
なんていうことを少し思い出してしまった。
少しぞっとしたが、まあ大尉なら問題はまずないだろうとおもった…
作戦は1200時 大尉の指揮する戦車中隊と第121装甲白兵戦大隊がD333地区に侵入を始めたあたりに開始された。
私の指揮下の第3中隊からは第1・2小隊と狙撃・偵
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