第10章 エル・ファシル掃討作戦 後編 B
[10/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
将であった。
この問題のダールキスト准将だが、長年統合作戦本部情報部に勤務していた。
しかし、同期の将軍たちが次々に前線で武功を挙げて昇進していくのに耐えられなくなってもともと情報士官なのに前線勤務を志願し、わいろとかいろいろと動かした結果、第20機甲師団師団参謀長に任命された。
あくまでも前半部分は噂だが、功名心が並はずれてでかいのは事実であった。
それは良くても、作戦立案や指揮統率は最低以外の何物でもなかった。
そのため、歩兵部隊からの戦車による援護が必要とされていたのを思いっきり勘違いした准将は上記のようなことを中戦車を装備する第5戦車中隊に命令してしまった。
そんな不利な中で第5戦車中隊は奮戦したが、周囲をあっという間に包囲され退却許可を師団司令部にとるも認められず、果てには周囲の歩兵部隊は全滅し戦車部隊ですばしっこい歩兵部隊を相手にする羽目になってしまったそうだ。
ルブルック大尉は独断で退却を開始した。
それを見た准将は大尉の指揮権の剥奪を勧告するが大尉は
「部下の命は閣下の出世道具ではございません!」
と言って無線機を司令部といって無線機をぶち壊してしまった。
そして、トランシーバーで上空援護中の対地攻撃ヘリに連絡して師団の指揮外の作戦部隊に救援を要請したところ、ローゼンリッター連隊に救出命令が下ったということであった。
しかし、その後ルブルック大尉の乗った戦車は対戦車ロケット弾を2発くらって行動不可能に陥ってしまったそうだ。
大尉は無線で自分を置いて逃げるように部下に命令したが副中隊長のアーネスト・バーンズ中尉がそれを拒絶し、交代を停止して大尉を救出しに行った。
大尉自身は無傷であったが戦車の乗組員であったケイ・バックス少尉とショウ・グレン軍曹がどちらも重傷を負っており彼らを運び出そうとした瞬間に後背からまたロケット弾が飛んできて大尉は吹き飛ばされたそうである。
あたりに黒煙が立ち上りどこに大尉が吹き飛ばされたのかがわからなくなってしまった。
しかし、大尉の無線からは
「逃げろ…
逃げるんだ…
俺を置いて逃げろ」
という命令が聞こえ、カレン少尉たちは脱出したそうである。
しかし、その途中で帝国軍の攻撃に捕捉され結局生き残ったのはカレン少尉以下3名となってしまったのであった。
私はそれを聞いた瞬間に踵を返して大尉を探しに向かった。
部下の制止を振り切って探しに行った。
どの通りにも破壊された戦車や丸焦げになった死体があった。
それにかまわず歩みを進めた。
そして、先ほど帝国軍に側面攻撃を行った地点よりさらに400mほど下がった通りで処刑形式で殺されたと思われる戦車兵の遺体を見つけた。
その遺体は識別できないほど損傷しており、明らかな虐待ののち殺害されたことが分かった。
顔は識別できな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ