第10章 エル・ファシル掃討作戦 後編 B
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関銃陣地へ突撃した
後ろから第3小隊長のマースト・リヒトフォーフェン少尉がトマホークを振り上げて突入してくるのが見えた。
私は、敵陣のずたずたになったバリケードに乗り込んで、まず機関銃をこちらへ向けて反撃しようとしていた帝国軍を機関銃ごと薙ぎ倒した。
さらに奥に踏み込みトマホークをふるってくるヘルメットをしていない若い擲弾装甲兵を貫胴で薙ぎ倒す。
私は左腕が邪魔くさかったので、自分のトマホークで使い物にならなくなった左腕を切り落とした。
それを見ていた擲弾装甲兵は私に手出しもしてこなかった。
私は帝国語で
「おい。こんなのでビビってるのか?弱虫キャベツ。」
と言ったら180くらいの背丈の敵弾装甲兵が雄たけびをあげて接近してきた。
こいつも詰めが甘い
首元ががら空きだ
と思ってやつの首めがけて横へトマホークを振り、ななめへすり抜ける。
血しぶき
首を失った擲弾装甲兵の残骸はその場にどさっと倒れ落ちた。
帝国軍は後ずさりをしようとしたが、私はお構いなく彼らの間合いに一気に入り込む。
前と左右に1人ずつ
計3名一気に切り倒した。
私はその一帯がひと段落すると
「第3小隊および第2小隊は道路右側の建物を掃討
第1・4小隊は左側を掃討
第5小隊は予備戦力として俺のもとに来い!
重火器および狙撃偵察小隊は援護と周辺警戒を行うように!」
とさっそく掃討を命じた。
第5小隊長代理のマックス・シュトレーゼマン曹長が私を見てびっくりして
「中尉!左腕を…
衛生兵!」
と呼びに行ってしまうくらい結構私の状態はカオスであったらしい。
そういうこともあったが、私は直下で第5小隊を指揮下において掃討作戦を再開した。
上空援護をしている第123攻撃ヘリ飛行隊の情報では第5戦車中隊の所在が確認されたのはこの十字路の先の交差点であった。
私は自然と歩くスピードが速くなっていた。
それでも、道中どこから湧いて出てくるのか不思議なくらいの数の帝国軍部隊と遭遇した。
十字路から10m前進したところでは約2個中隊と遭遇し数の上では不利だったので重火器小隊と狙撃偵察小隊を前進させた。
私は重火器小隊に命じて機関銃と軽迫撃砲を用いて道路から200mほど左側を重点的に攻撃させ敵に突破地点をあえて見せつけることにした。
これで、敵の戦力を片寄らせ、戦力の不均衡を生じさせることで逆のポイントからの突破を図ることにした。
重火器小隊の正確すぎる迫撃砲攻撃で敵の左翼防御陣地は崩壊していた。
しかし、上空から援護している対地攻撃ヘリからの報告で軽装甲車5両を含めた約1個中隊が右翼から移動したとのことであった。
私はそれから5分後に突撃を開始した。
「第3中隊突撃用意!
突撃!」
の掛け声で一斉に大通りに第3中隊は突撃を開始した
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