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ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第10章 エル・ファシル掃討作戦 後編 B
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クライスト少尉(宇宙歴793年4月7日昇進)が地雷を踏んで右足を吹き飛ばされたことで1名負傷していた。
どの隊員も第3中隊所属になってから日が浅い隊員でやはり錬成不足が原因だった。
しかし、やらざるを得なかった。
私はジェフリーズ伍長以下3名の装甲車操縦士に命じて、この作戦の実行を命じた。
ジェフリーズ伍長ら3両の装甲車が突撃完了後すぐに前進して敵の掃討に入ることになっていた。
伍長が
「準備完了!」
と言ってきたので
「幸運を祈る。」
と返して装甲車は前進し始めた。
敵に悟られないように1個手前のブロックまで徐行してから一気に左折して突撃する。
左折ポイントまで来たため伍長が
「これより突撃します!」
私はバリケード越しに射撃する第2小隊に撤退を命じて、伍長に
「突入!」
私はバリケード越しににそれを命じて見守った。
私の命令の瞬間に伍長ら3両の装甲車は最高速度で突撃を開始した。
その時だった
十字路敵側の建物4階から対戦車ロケット弾の先端が見えたのだ!
私はとっさにライフルを取り出し
スコープの中心に帝国軍兵士をとらえてライフルをぶっ放した。
おそらく、彼と私が引き金を引いた瞬間はほとんど一緒だったと思う。
しかし、着弾はこちらのほうが圧倒的に有利だった。
そのため、私の狙撃は彼の頭部を貫いた。
が、想定外とはいくらでも起こるものである
彼は私の放ったレーザー着弾のせいで照準を狂わせ、こちらに向けて心なしか放ってきたのだった!
私は
「全員散開しろ!」
と叫んだ
第2小隊員たちはとっさに四方に散らばった。
ほんの数秒であったが第2小隊員たちが散らばったのちに私は動いた。
指揮官としては当然であるが、命とりであることは間違いなかった。
結果として私からほんの数十cm離れたところにロケット弾が着弾した。
私は今でもあの感覚を覚えている
そう
吹き飛ばされて、宙を舞ったのだ
空挺降下や自由降下の時とは違う感覚だった
地上に落ちたら死が待ち構えているという感覚だ
言葉では説明できない恐怖心に襲われた。
私はバリケードの外側に吹き飛ばされ、左腕からなんかが離れてしまっていた。
それは当然義手であったが吹き飛ばされた後の衝撃で息ができなかった。
かろうじて外見は左腕はついているが、中身はちぎれたコードやらなんやらでめちゃくちゃだった。
隊員たちがバリケード越しにこちらを見て私の名前を叫んでいるのが聞こえた。
ちょうどその時だった
ジェフリーズ伍長の通信が耳を突いた
「中尉!
突入に成功しました!
後は頼みます!」
と言ってきたのだ!
私は右手でトマホークを持って、立ち上がり
「中隊突撃!
俺に後れを取るな!」
と肺が痛む中大声を張り上げて伍長らの攻撃で穴の開いた機
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