第10章 エル・ファシル掃討作戦 後編 B
[5/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
る、第1大隊の大隊長アレン・ハルトマン少佐であった。
シェーンコップ中佐は久しぶりにトマホークの腕が鳴るぜ
と通信で嬉しそうにしていたが私自身全体的にやる気が起きなかった。
例の一件もあったし、それと同じくらい私を不安にさせていたのがヒロキ・ルブルック大尉との通信途絶であった。
大尉の搭乗しているM-137戦車が損傷しているのは知っていたが、走行には問題なしとのことだったので安心していたが、
大尉の
「我、敵の包囲下にあり
至急救援を要請す。」
という通信文を最後に通信は途絶した。
ヴァーンシャッフェ大佐が
「攻撃部隊全身開始!」
といった瞬間に我々は装甲車に分乗し前進を開始した。
操縦するのはエリック・ジェフリーズ伍長だ
装甲車操縦手としての腕前は連隊でも1位2位を争ううまさで、どんな悪路でも最高速度を維持して駆け抜ける技術を持つ。
車上機関銃を乱射してゆく手を阻む帝国軍を撃破し、突破する
こういうときは止まったらそこでおしまいだ
外ではロケット推進弾の飛び交う音がしていたが、気にもならなかった
とにかくこの忌々しい作戦を完遂して、大尉を救出して生還することしか頭になかった
走ること20分
第3中隊はジェフリーズ伍長の迅速な操縦を先鋒に包囲網突破に成功し、第5戦車中隊が立ち往生していると思われる地区に一番乗りをはたした。
私はそこで全員下車を命じて、小隊ごとに装甲車の援護下で掃討作戦と第5戦車中隊捜索を開始した。
私もトマホークを持って掃討を開始した。
帝国軍は我々の動きを読んで的確に反撃してきた。
掃討戦開始から10分程度のちのことだった
第3小隊が十字路のところで立ち往生を食らっており、第2小隊に迂回して側面攻撃をかけようとしたが、失敗。
狙撃偵察小隊に狙撃させるも、敵は機関銃陣地の周りを鋼鉄で覆っており貫通せず。
完全に手図まり状態であった。
私は装甲車の無線でこの状況を伝えて、すぐに前線へ向かった。
第2小隊がバリケード越しに激しく打ち返しているが、向こうも負けじと撃ち返す。
私も、バリケード越しにライフルを連射する。
エネルギーパック再装填のために伏せて操作をしていると、
ジェフリーズ伍長が
「中尉!
装甲車であの機関銃丸ごとぶっ潰します!
許可をください!」
私は
「どこにロケット弾陣地があるかわからないんだぞ!
そんな無茶な作戦は許可できん!」
伍長は負けじと
「このままでは中隊が貼り付けになっていつ側面を突かれるかわかりません!
どうか許可を!」
私はこれ以上中隊に犠牲を強いたくなかった。
すでにエル・ファシル掃討作戦開始からアレン1等兵を含めた兵士7名が戦死、下士官も6名が戦死していた。
負傷者も兵士9名、下士官4名、士官は第5小隊長グレン・
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ