第10章 エル・ファシル掃討作戦 後編 B
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察小隊のみを引き連れていた。
私の隣の天幕の下に座って、近接航空測定器をいじりながら第123攻撃ヘリ飛行隊と通信を取るのはブルームハルト大尉。
ほんの100m先では白兵戦や銃撃戦が繰り広げられている。
しかし、我々は手出しできない。
そのもどかしさにいらいらしながらヒロキ大尉の近接航空支援要請を待ち構えていた。
待つこと20分後
ある商業ビルの前で部隊が立ち往生し始めた。
様子を双眼鏡で見るとどうやらそのビルが問題らしかった。
すると、大尉から近接航空支援要請が来た!
無線から来た地点をブルームハルト大尉に言うと、大尉は指を立ててすぐに準備にかかった。
地図を取出し、ポイントへの重厚な攻撃法を考え出す。
すぐに終わるなり攻撃ヘリ隊に無線連絡がいった。
すぐさま対地攻撃ヘリAH-40 4機が急降下とともにロケット弾と機関砲を連射するなりビルは音を立てて崩壊していった。
そのあっという間な曲芸をに圧倒されていると緊急無線が入った。
先ほどのAH-40が対空機関銃の攻撃を受けて不時着するそうで、その保護に行ける戦力を探していた。
私はうずうずしている部下を見てブルームハルト大尉に派遣を具申した。
大尉は少し考えてから1個小隊を率いていくように言われた。
やはり大尉も少し例の事件が気がかりなようだ。
例の事件とは
近接航空支援管制部隊のみを特定につぶしに来る帝国軍部隊の存在である。
ここ3日間だけでこの地域の近接航空支援管制を取り扱っている第9艦隊第124航空団第78近接航空支援管制隊はすでに8個近接航空支援管制小隊を全滅させられており明らかに対策しなくてはいけないことであった。
全員処刑形式で殺害されており、その殺し方も目を生きたままコンバットナイフでくりぬかれているなど残虐性は無視できないものであった。
航空団所属の警備部隊が護衛についているものの生存した隊員からは
「悪魔だ」
の一言しかヒントを得られなかった。
わかる範囲でも警備部隊ではかなわない戦技をもち、小隊前後の規模で活動している。
そして、何よりも重要なのが
ナイフを好んで使っていることである。
ローゼンリッター連隊員は刃物を好き好んで使うが、創隊から続く「騎士としての心構え」があるので残虐行為は絶対に行わないことになっている。
そういったところから自然と隊員たちの興味はその帝国軍部隊はどこなのか?
やつらの素性は?
部隊規模は?
などに向かっていくことは自然といえた。
まあ、ブルームハルト大尉であれば問題ないが戦力はあるに越したことはなかった。
AH-40は我々から約5q離れたところに不時着した。
上空で待機するヘリからの情報で不時着地点へ敵の集団が向かっていることが確認されており、緊急性を要した。
そのため、我々は連隊
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