機動戦艦ナデシコ
1325話
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そう、ナタルがスティングに言ったように、俺としては木星に向かうのであればシロガネのシステムXNを使っての移動を考えていた。
だからこそ、最初の地球行きのグループにシロガネを入れるかどうか迷っていたんだが……さすがシロガネの現艦長。能力についてはきちんと理解していたらしい。
いや、ナタルの能力を考えれば当然だろうが。
「正解だ。……さて、その場合はシロガネが地球に行けないって事になるんだが、どうしたらいいと思う? 木星の方は一旦置いといて、シロガネが地球に同行するのか、それとも木星に向かわせるのか」
俺の口から出た言葉に、皆が悩む。
そんな中、最初に口を開いたのは当然のように政治班を率いるエザリアだった。
「政治班からの要望としては、連合軍や連合政府に対する圧力という意味でもシロガネには地球に来て貰いたいわ。ナデシコで得た情報やアクセルから聞いた話を纏めると、連合軍の主戦力は宇宙戦艦らしいから、シャドウミラーにも同じような戦艦があるというのはしっかりと見せておきたいのよ」
「まぁ、シロガネと同じような宇宙戦艦といっても、能力に関しては隔絶してるけどな。正直、かなり脆い。印象的にはレイディバードと同等くらい? いや、それは少し過小評価し過ぎだな。ともあれ、この世界の宇宙戦艦は基本的に性能が低い。ナデシコは別格だけど。木星蜥蜴に対抗出来ない程度の戦力しかない、と言えば分かりやすいと思うが」
俺の言葉にエザリアが頷き、言葉を続ける。
「また、システムXNという転移手段があるシャドウミラーとしては、いつでも木星蜥蜴の本拠地に乗り込む事が出来るというのも交渉材料になる。勿論馬鹿正直に木星で得た物を連合軍や連合政府に渡すつもりはないが」
「そうして頂戴。正直、あの大型戦艦に関しては無人艦であれだけの性能を持っているというのは非常に稀少よ。カトンボにしても、数を揃えるという意味では大きいでしょうし」
レモンがエザリアの言葉に同意し、それは他の者も同じだ。
「となると……どうやらシロガネは地球に一緒に行った方がいいという事になるけど、それで構わないか?」
「ああ、構わん。私もこの世界の地球というのをこの目で見てみたいという思いはあるしな。それにシステムXNがあれば、それこそエザリアが口にしたようにいつでも木星には行けるのだから、急ぐ必要はないだろう」
一瞬ナタルの視線がムウの方に向けられたのを見れば、何を考えているのかというのは大体理解出来る。
……こうして考えると、ナタルも随分と頭が柔らかくなったよな。
いや、寧ろいつまで新婚気分でいるんだと言うべきか?
「ああ、そうだ。ねぇ、アクセル君。グループ分けにあったネルガルの基地を守るグループだけど、精霊の卵を使ってもいいんじゃない? 基本的に
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