機動戦艦ナデシコ
1325話
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いうのは、アクセルに言うまでもないか」
「ギルフォードの言う通り、その心配はあるけど俺達の場合は主戦力が無人機で無数にあるしな」
俺の口から出た言葉に、ブリーフィングルームにいた皆が苦笑を浮かべる。
「で? 具体的にはどんな風に部隊を分けるの?」
話を促してくるレモンに頷き、エザリアに代わってブリーフィングルームの前に立つ。
「まず1つめ。これは言うまでもなく、地球に向かうグループだ。ネルガルや連合軍、連合政府との交渉をするグループだな」
「これが本命なんだろ? なら、俺も行きたいんだけど」
真っ先に手を挙げて参加を希望するアウルだったが、すぐに隣に座っていたイザークが溜息を吐いて口を開く。
「馬鹿者が。そちらに向かうのは交渉だ、交渉。最悪戦闘になる可能性はあるが、それでも戦闘にならないのがベストなのは間違いない」
「それに連合軍の戦力は木星蜥蜴よりも弱い。正直、戦い甲斐があるとは、とても言えない相手だぞ」
まさか俺達ナデシコが火星に出発した2週間程の間に、急激に戦力が整う訳もないだろうし。
「ただ、地球連合……幾つもの国が集まった勢力に対して、俺達一国だけで交渉をするとなると、侮られる可能性は高い。それを阻止する為にも、ニヴルヘイムとシロガネはこっちに持って行きたいと思っている」
その言葉に異論を持つ者はいない。
何しろ、一国だ云々と言っても、そこに参加している人数は驚く程に少ない。
エルフ達もいるが、実質的に国を動かしているのはここにいるメンバーで殆どだしな。
純粋な規模としては、一国どころか一組織と……それもそれ程大きくない組織の規模しかなのだから。
「そして次。ネルガルの研究所周辺は俺達の支配下にあるが、火星にはまだ大量の木星蜥蜴がいると思われる。これを撃破していくグループ。手応えがあるかどうかはともかく、このグループは戦闘の連続になるのは間違いない」
その言葉に真っ先に反応したのは、当然のように、ムラタだ。
「俺はそこに入らせて貰おう」
「まぁ、ムラタならそう言うと思っていたよ。グループ分けに関しては、全部話が終わってからにしてくれ」
「うむ」
素直に頷きつつも、ムラタは絶対に自分が木星蜥蜴殲滅グループに入ると態度で示していた。
適材適所を考えれば、それもおかしくないかもしれないけどな。
自分の言葉に納得していると、レモンが口を開く。
「木星蜥蜴と戦うグループは、出来れば機体を鹵獲して頂戴。今日の戦闘でそれなりに集まったけど、サンプルは多ければ多い方がいいわ。……それにもしサンプルにならなくても、キブツの原材料と考えれば集めてもいいでしょ? こっちの開発が今ピークを迎えてるから、木星蜥蜴の解析は少し時間が掛かるかもしれない
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