第81話
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入る。」
「………………………………」
「抵抗しても無駄なことは分かっているはずだ。大人しく投降するがいい。」
「はは、無様だな。エステル・ブライト。」
猟兵達に好き勝手に言われて黙っているエステルを嘲笑するような声がした後、また猟兵がやってきた。
「……?」
「フッ、この状態では僕のことが分からないか。仕方ない。特別に顔を見せてあげよう。」
自分を見て首を傾げているエステルを見た猟兵は仮面をとって顔を露わにした。
「へ……!?」
「フフ……。ようやく思い出したようだね。こんな所で僕と会えるとは夢にも思っていなかっただろう?」
驚いているエステルに仮面をとった猟兵は不敵な笑みを浮かべて尋ねた。
「えっと………見覚えはあるんだけど……ダルモア市長の秘書だった人だっけ……?」
(ああ。あの時の小物がこんな所にいるとはな………)
「何でそんなに自信が無さそうなんだ!後、誰が小物だ!そう、ダルモア市長の元秘書ギルバートだ!自分が逮捕した人間くらいちゃんと覚えていたまえ!」
猟兵――ギルバートは怒りながらエステルに言った。
「だ、だって意外過ぎるわよ!第一あんた、王国軍に引き渡されたはずでしょ!?なんでこんな所にいるわけ!?」
「フッ、クーデター事件の時、混乱のスキを突いて脱走してね。その後、”結社”に拾われて忠誠を誓うことになったのさ。」
「た、たくましいというか諦めが悪いというか……。そんな格好してるけど、まさか戦ったりするわけ?」
ギルバートの話を聞いたエステルは溜息を吐いた後、尋ねた。
「僕が戦ったらおかしいか?フッ、秀才の僕ではあるが、これでも文武両道なのでね。」
「でも灯台で、特務兵に撃たれてものすごい悲鳴を上げてたし……。あんまり戦いとかには向いてないんじゃないかなって。」
「う、うるさいッ!”結社”に加わってから僕は戦闘強化プログラムを受けた!身体能力は大幅に強化され、最高レベルの戦闘技術も習得した!遊撃士風情が勝てると思うなよ!」
エステルの指摘に焦ったギルバートは怒った後、銃を構えた。
「やれやれ……」
「仕方ない……少し付き合うとするか。」
一方猟兵達は溜息を吐きながら武器を構えた。
「さあ……エステル・ブライト。跪いて許しを乞うがいい。そうすれば許してやらないこともないぞ?」
「そりゃどうも。嬉しくって涙が出てきちゃう。でも悪いんだけどあたし、諦めが悪いのよね。」
ギルバートの提案に不敵な笑みを浮かべて、棒を一振りした!
「う……」
「”執行者”ならともかく雑魚なんかに負けるもんですか。さあ―――かかって来なさいよっ!テトリ、来て!」
「はい!」
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